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相澤真一/髙橋かおり/坂本光太/輪湖里奈『音楽で生きる方法 高校生からの音大受験、留学、仕事と将来』を読んだ感想

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皆様こんにちは、霜柱です。

音楽で生きる方法 高校生からの音大受験、留学、仕事と将来』(青弓社)という本を読みました。

今回はこの本の感想を書いていこうと思います。

感想

サブタイトルに力点を置いている

本書『音楽で生きる方法 高校生からの音大受験、留学、仕事と将来』はサブタイトルである❝高校生からの~❞の方に力点を置いていると感じました。

サブタイトル通りの事は詳しく書かれており、音大を受験する人は勿論ですが、しない人にとっても「そうなのか!」と驚く事も記載されていると思います。

私としては演奏家が罹る身体の故障(肉体面・精神面)のケアが興味深く読めました。

「音大は楽しい」「音大は厳しい」と言った意見だけではなく、それらを含めた複雑な思いが読めると言って良いでしょう。

リアルな音楽大学の学生・卒業生のインタビュー

音大の受験から卒業後の動向までが解説されていますが、それだけでなく音楽大学の学生・卒業生のリアルな声も載っているのです。この声が結構リアルな感じで、複雑な思いを抱えているのが伝わってきました。

特に刺さったのは細田さんへのインタビューです。
音楽で稼ぐ事について語っています。細田さんがその様な心境になるまで葛藤はあったと思いますが、その様に考える事が出来たのは凄いと言えるでしょう。

他のインタビューも面白かったです。

個人的に「そうなんだ」と思ったのが音大生の印象です。私は音大生って音楽にとても詳しく、それでいて少しばかり変わった(←失礼)方々が多いのかと思っていました。
しかし、実はそうでもなくあまり音楽に詳しくない方や、「単に弾けるから入学した」という方もいるそうです。

そう考えると、音楽生は特別な存在ではなく、他の学部の学生とあまり変わらないのでは? とも感じました。

印象に残った言葉

音大に行った事が無い(行く予定も無いですが)私ですが、有益になる事が結構書かれているのが分かりました。

その中でも、個人的にインパクトが残った言葉をピックアップしたいと思います。

音楽を「優越感のネタ」にしないように

これは音楽だけでなく色々な事物に当て嵌まりそうです。人間ってどうしても他人より抜きん出たい思いを持っています。それは仕方が無いのかもしれませんが、それで自分が他人より優れていると勘違いしてはいけないですね。

「自分の能力のなさに打ちひしがれる勉強」と「自分の才能に気づく勉強」の「バランス」が重要

この言葉を私は学生時代に聞きたかった(泣)。もし聞いていたら私の人生は・・・。
いえ、嘆いていても駄目ですね。今だからこそそう思うのであって、学生時代の私がこの言葉を聞いて心に留めたか? と言われたら、そう言える自信はありません・・・。

他にも印象したい言葉がまだまだありましたが、この2つだけにします。
ただ、その諸々の言葉は音大生や音大を受験しようとしている方だけでなく、そうでない方々にも納得出来る部分が多いと思います。

簡単なまとめ

本書は一応高校生向けに書かれています。
もし、高校生で音大の受験を考えている方は是非とも、本書を何回も反芻しながら読んで、その上で本当に音大に行くべきか否かを決めると良いかもしれません。

ただ、そうでない方でも面白く読めると私は感じます。
考え方とか生き方は音大生でなくても、共感したり参考出来る部分が多分にあると言えるでしょう。

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ABOUT ME
霜柱
ハードロック/ヘヴィメタル(特にメロハー・メロスピ・メロパワ・シンフォニック)を聴いたり、宝塚(全組観劇派)を観たり、スイーツ(特にパフェ)を食べる事が好きです。これらの事を気儘なペースで記事にしています。 Xやインスタも気儘に投稿中。