皆様こんにちは、霜柱です。
福田和彦さんの『江戸の性愛学』(河出文庫)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
性に関して超強烈な江戸時代の人達
読み終わって思ったのが、「よくここまで性に関する事が発達したな」という事です。途轍もない程の強烈さを感じました。ある意味とても感心します。
江戸時代には既に性行為に関する道具は沢山あります。それだけでなく、男根や女陰の異名/異称も覚えきれない程です。特に女陰の言い換えは150以上もありました!
今の日本より凄かったのではないでしょうか?
また、本書には春画(浮世絵の一種)も多く載っています。
これが何とも生々しいんですよね。リアルな写実風ではないから尚更そう感じたのかもしれません。ですので、こういうのに免疫(?)が無い人が見たら「グホエー!」となるかも(笑)。
それにしても、春画の作者は何を思いながら描いたのか? それが気になりますね。
江戸時代は好色文化や遊女文化が発達していた事が窺えると断言して良いでしょう。
性に関する本を多数出版
江戸時代は性に関する本も沢山登場しました。
貝原益軒に『女大学』という作品がありますが、これを批判してパロディー化した『女大楽宝開』があります。著者名は月岡雪鼎。
これが当時結構流行ったらしいです。
他にも色々な作品が登場するので、もしかしたら江戸時代の人達はそれを読みながらウハウハしていたかもしれません(笑)。
因みに個人的に印象に残ったのは本書の作者、福田さんの言葉です。
性愛術の記述は豊かな感覚体験によって、そして詩人的な情緒、哲学的な思惟をもって書かなければ〈愛の教え〉とは言えぬ。
・・・参りました。
簡単なまとめ
江戸時代の人達がどの様に性と関わっていたのかが分かる内容です。
娼婦や娼妓と言った人達の生活や作法、皇太子の性教育、女郎買いの心得などが載っているので、そういった事を知りたいと思っている方々は面白く読めると思います。
それにつけても、江戸時代と現代では性に対する向き合い方が全然違いますね。
もし、私が江戸時代にタイムスリップしたら、当時の人達の勢いに圧倒されてしまうでしょう(笑)。