皆様こんにちは、霜柱です。
若山滋さんの『ローマと長安 古代世界帝国の都』(講談社現代新書)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
興味深い比較
ローマと長安って全く違いますが、それらの比較や分析はありそうであまり無い気がします。
読んでみると文化、都市の栄え方、建築方法などが全く異なっているのが分かりました。
印象に残った事柄としては、
- ローマは建築によって構成される都市だが、長安は道路によって構成される都市であること。
- ローマは歩行通行の都市、長安は車通行の都市。
- ローマは民主的に見えて「階級社会」だった。長安はごく少数の王族を除いて殆ど平民だった。
他にも「えっそうなんだ!」「そういった面があるとは知らなかった!」という事が多く載っています。
非常に興味深いですね。
多くの都市がローマや長安の影響を受けている
今の日本はローマと長安の両方の文化を受け継いでいる様です。
また、藤原京、平城京、平安京などは長安を真似たらしいです。
距離的に近いからというのもあると思いますが、日本が影響を受けるのは当然と言えるでしょう。
勿論、日本だけでなく他の沢山の国々にも影響を与えました。
著者の若山さんはこう語っています。
「ローマと長安は、その多くの世界都市の二つのプロトタイプ(原型)なのである。」
正にその通りだと言えますね。
もし、ローマや長安が存在しなかったら、世界中の都市の発展は全く異なった可能性があるかもしれません。
超簡単なまとめ
本書はローマや長安の発展を書いているだけでなく、それらを比較して、どの様な違いがあったのかを分析しています。
古代のローマや中国の歴史に興味がある方なら、面白く読めるでしょう。
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