皆様こんにちは、霜柱です。
宮田珠己さんの『ウはウミウシのウ シュノーケル偏愛旅行記』(白水Uブックス)を読みました。

今回はこの本の感想を書いていこうと思います。
感想
シュノーケリングに対して興味が出てきた
私は滅多に海に行きませんし、そもそもちゃんと泳ぐ事が出来ません。勿論シュノーケリングなんてやった事はありません。
ですが、この本を読んだら少し興味が湧いてきました。海の中にいる色々な生き物がどの様に見えるのか? それが気になりますね。特にウミウシを生で見たくなりました。
ただ、私の場合はまず水に慣れる所から始めないと(笑)。
因みに、シュノーケリングとダイビングって比べられてしまう様ですが、宮田さんは断然にシュノーケリング派との事。私は違いについては分かりませんが、どうやらダイビングの方は色々面倒らしいです。
宮田さんはあくまでマイペースにシュノーケリングをして、変な生き物を見つける事に楽しみを見出している事が誌面上から伝わってきました。また、雑多な文章が却って読む者を惹き付けたと言って良いでしょう。
装画が良い
著者の宮田さん自身が描いた生き物の装画が載っているのですが、その絵がまた良いのです。
上手くて特徴も掴んでいるのですが、どこか脱力感がある絵になっています。なので、見ていると、クスッと笑ってしまう様な、ホッコリしてしまう様なそんな気持ちになるのです。
ただ、本の内容とは一切関係無い歯の詰めものや腫れの絵が出てきた時は吹き出しそうになりました。そんな所までご丁寧に描かなくても(笑)。
でも、絵心があるんですよ。見ていて飽きません。どうしたらそういう絵を描けるのでしょうか?
私は学生の時、美術の通信簿で1を取った事があります。なので、「絵が上手いね」なんて言われた事は一切無し! 多分、そんな事は今後も言われずに私はこの世を去るでしょう。
1度でも良いから、宮田さんみたいな絵を描いてみたいなぁ。
今の海は?
日本だけでなく海外でもシュノーケリングをしている宮田さん。あちらこちらに行っているからこそ、海の環境が分かるのでしょう。
今作は2000年に単行本として発行され、2007年に白水Uブックスから発行されました。ですが、既にその時点でサンゴが死んでいたり、生き物が少なくなっていたりしていた様です。
2025年現在の海はどうなっているのでしょうか?
ここ数年は日本だけでなく海外でも異常気象が起きたりしています。そうなると海の環境にも多大な影響が出るでしょう。
環境問題についてもほんのちょっぴり考えさせられましたね。
まとめ
今作はシュノーケリングのエッセイです。しかし、シュノーケリングの知識が全く無い人でも楽しめる作品になっています。
宮田さんの飾らない雑多な文章を読んだり、目を引く装画を見ていると「私もシュノーケリング、やってみようかな」という気持ちになるかもしれません。
肩肘張らずにリラックスした状態で読んだ方が、より『ウはウミウシのウ シュノーケル偏愛旅行記』の世界を堪能出来ると思います。