公演の感想 PR

宙組公演『Délicieux(デリシュー)!-甘美なる巴里-』感想

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皆様こんにちは、霜柱です。

私はこの間東京宝塚劇場で『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』『Délicieux(デリシュー)!-甘美なる巴里-』を観劇しました。

ここでは、タカラヅカ・スペクタキュラー『Délicieux!』の感想を書いていきます。

全体的な感想

演出は野口幸作先生です。

今作はスウィーツをテーマにしたパリ・レヴューという事なので、「どんな感じなのかな? 観劇中にお腹が空いたりしないかな(笑)?」などと思っていました。スウィーツが好きなので(笑)。

全体としては、シャンソンの歌が多く歌われ、ちょっと懐かしい古き良きレヴューという感じでした。出だしはピアノとアコーディオンの音色で始まるので、それも良かったですね。
また、どの場面も煌びやかで輝かしく目を引き、充実していると思いました。

シャンソンの歌などが多く歌われているので、宝塚の舞台を長く観ている人なら「あっ、この曲はあの作品でも歌われていたね」と他作品とリンクした人もいるでしょう。私も観ながら(聴きながら)その様に感じていました。

シャンソンが好きな人なら、この作品を気に入ると思います。ただ、ラテン系やロック系の作品が好きな人にとっては物足りなく感じるかもしれません(因みに、私にとってショーを手掛ける演出家で好きな人は中村一徳先生です)。
確かに、観終わった後は「とても良い作品を観た」という気持ちにはなりましたが、同時に「でも、ちょっともう少し何かが・・・」という気持ちになったのも事実です。
ただ、佳作の作品である事は間違いないでしょう。この作品は1回だけではなく、何回も観る事によって良さが出てくる作品なのではないかと思います(とは言っても、私は1回しか観れませんでしたが(泣))。

私は今作『Délicieux!』の様なパリ・レヴューも好きです。実は観ながら2005年に花組で上演された『エンター・ザ・レビュー』と繋がる物があると感じました。
傾向は違うと思いますが、野口幸作先生には、第2の酒井澄夫先生みたいになってほしいなぁと思ってしまった次第です。

印象に残った場面

個人的に特に印象に残ったシーンを書いていきます。

第1章 Délicieux!ー甘美なる巴里ー(Prologue)

出演者が銀橋に出てきて、全員で歌う場面では観客も「マカロン・シャンシャン・ペンライト」というのを使って盛り上げる事が出来ます。
そのペンライトを使っている人は多々いました(私はその様な物があるという事をすっかり忘れてしまっていたので、振っていません(笑))。
この場面は本当に明るくて、幸せになる様な気持ちになれたので、とても素晴らしかったです。

この場面の次はカンカンの場面になります。この場面に登場した人は皆そうですが、特に潤花さんが凄かったです!! 他の人よりもクルクル回っており、それだけでなくキレも良いです。そしてあの笑顔! やられました(笑)。
舞台に立っている以上当然なのかもしれませんが、全然苦しそうだったり、大変そうな表情をしていません。さんのダンスはもうお見事としか言いようがありません。

やはりカンカンの場面は明るくて良いですね。カンカンを観ていると「あぁ、今自分は宝塚を観ているんだなぁ」という気持ちに浸れます。
因みの『Délicieux!』では、この場面が1番観客の拍手が大きかった気がします。カンカンが好きな人がとても多いという事が分かります。

第2章 Le Gouter de Marie Antoinette ~王妃のお茶会~

この場面は何と言っても、芹香斗亜さんが輪っかのドレスを着てマリーアントワネットに扮している事です。銀橋に出て来た時は、男役の時より少し高めの声でソロを披露しました。通常の娘役よりと比べると少し低めですが、それでも綺麗な歌声且つ迫力があったので聞き惚れました。

この場面では他の男役も、輪っかのドレスを着て女役に扮しています。寿つかささんは別の意味で迫力がありました(笑)。

また、瑠風輝さんと鷹翔千空さんは貴族の美男という役で、紫の衣装と眼鏡を付けて登場します。この時、お2人が歌う歌が暗い歌で、芹香アントワネットはいかにも「退屈!」という表情をしていたのが印象に残っています。

とても楽しくてゴージャスな場面でした。

第3章 Le Trio Forêt Noire ~フォレ・ノワール三重奏~

この場面では桜木みなとさんが上手から登場し、銀橋を渡るのですが、何とホットパンツを履いているのです! これにはちょっとビックリしました。やや男っぽかったですが色気もありました。
私見なのですが、桜木さんの女役は、霧矢大夢さんが演じる女役と通じる物があると思うのです。特に目線や顔の見せ方にそれを感じます。

この場面には真風涼帆さんとさんも登場します。桜木さんとさんとで、ややダンスバトルみたいな場面が短めですがあります。お2人とも、とてもキビキビと動き一糸乱れぬそのダンスに「オォ、格好良い!」と思いながら見とれていました。

また、ムチを使う場面が出てきますが、桜木さんは真風さんにムチで打たれていました(笑)。
この第3章は好き嫌いが分かれる場面らしいです。ムチが出てくるから? ちょっと下卑ているから?
ですので、人によっては刺激が強い場面らしいので注意が必要です(笑)。因みに私は、特にその様には感じませんでした。桜木さんがホットパンツを履いている事とムチが出てくる以外は普通の場面だと思います。

第7章 Le Concerto Macaron ~マカロン協奏曲~

ロケットの場面です。ピンク色の衣装が目に飛び込んできました。

ロケットが最初登場する時は、やや上手側に位置しています。それを観た時「3段のバースデーケーキみたい。面白い登場の仕方だ」と思い、ややお腹が空いてきたのも感じました(笑)。
その為、私はロケットの衣装はイチゴをイメージしているのかと思っていましたが、マカロンだったのですね。マカロンも美味しいですよね(←無理やり)。

今回はロケットは銀橋まで来て、下手から上手まで埋め尽くしました。その光景はとても鮮やかでパワフルでした。

第8章 Délicieux!ー甘美なる巴里ー Finale A(Paris Canaille)

この場面はフランス国旗の色(青・白・赤)を使っているのが特徴です。
桜木さんが白、和希そらさんが赤、瑠風さんが青の衣装をきており、それぞれ4~5名(詳しい人数は忘れました)の男役を率いて登場します。

他の場面と比べるとシンプルな感じがしますが、それが逆に印象に残りました。箸休め的な場面と言えば良いでしょうか。

第9章 Délicieux!ー甘美なる巴里ー Finale B~D

このフィナーレのデュエットダンスの場面では、芹香さんがソロを披露していました。芹香さんの落ち着いた低めの歌声は、聴いていて本当に心地が良いですね。

真風さんとさんのデュエットダンスはとても大人っぽく、特にさんの踊りは滑らかで、やはり目を引きました。さんはアピール力が強すぎるという声があるようですが、真風さんとならしっかりとバランスが取れている様に思えました。

真風さんと星風まどかさんのコンビだった時は、正直「大人と子供」みたいに見えてしまう時がありました。ですので、さんが宙組トップ娘役になった事によって、宙組はより芳醇なワインの様になっていくでしょう。

次回の大劇場公演は『NEVER SAY GOODBYE-ある愛の軌跡-』で、和央ようかさんと花總まりさんの退団公演でした。真風・潤コンビがこの作品をどの様にするかが楽しみです。

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ABOUT ME
霜柱
神奈川県在住の30代。ハードロック/ヘヴィメタル(特にメロハー・メロスピ・メロパワ・シンフォニック)と宝塚(全組観劇派)が好きです。 ツイッターも行っており、気儘に呟いています。