皆様こんにちは、霜柱です。
東京宝塚劇場で花組公演 『元禄バロックロック』 『The Fascination!』を観に行って参りました。
ここでは、忠臣蔵ファンタジー『元禄バロックロック』の感想について書いていきます。
感想の前に
新年になったので、1階の階段の横に新年を祝うお花が飾ってありました。
2022年は何事も無く、全ての公演が無事に上演出来ると良いですね。
しかし、その思いはいとも簡単に崩れてしまいました(泣)。
今回の花組公演は1/8~1/23迄公演が中止になってしまったのです・・・。
あまりにも悲しすぎます。何故、新年早々宝塚歌劇団はこんな目に合わないといけないのか?
組子やスタッフの悔しい気持ちは一杯でしょう。勿論、観劇を楽しみにしていたファンの方達も。
中止期間が延びない事を祈っています。
そうなると、中止になる前に観る事が出来たのは本当に感謝の気持ちしかありません。
無事に上演できる事は当たり前の事ではないと、改めて思い知らされました。
因みに私が観劇した日は1/6です。
「1/6に観たの? もう10日以上も経っているよ! 記事にするの遅くない⁉」という声が聞こえてきそうですが、色々ありまして(汗)、なかなか書く事が出来ませんでした。どうかその所はお許し下さいませ。
今までに無い宝塚の作品かも
開演前の時計
開演5分前になると、幕が上がり機械仕掛けの時計の映像が映し出されます。今回の話では時計が肝になるので、この演出はピッタリですね。
ただ、右上の方に4桁の難しい漢数字が表記されており、それがカウントされています。「これは時計としてのギミックかな?」と思ったのですが、カウントが、通常の1秒とは違う速さでした。
難しい漢数字と書きましたが、多分『零・壱・弐・参・伍・陸・漆・捌・玖』だったと思います。これでそれぞれ『0・1・2・3・4・5・6・7・8・9』と読みます。
この右上のカウントされている漢数字はちょっとホラーチックに感じました(笑)。
その部分だけなら、あの有名なホラーゲーム『ふぁんしーあいらんど』で使われていてもおかしくなさそうですね(笑)。
↑ホラーが苦手な人は絶対にクリックしないで下さい! 絶対ですよ(笑)!
時計が物語の重要なカギ
一応、時代設定としては赤穂藩浪士がいた頃の江戸時代が舞台となっています。
主人公のクロノスケ(柚香光)は元赤穂藩浪士で時計職人です。彼が作った「時を戻せる時計」が重要なカギです。
赤穂藩浪士と時を戻せる時計という組み合わせも、パッとは思い浮かびません。演出家の谷貴矢先生は、とても柔軟な考えを持つ事が出来る人だと思っています(笑)。
赤穂藩浪士などに興味の無い人でも、引き込まれる物語になっていると言えるでしょう。
衣装の色使いが艶っぽい
宝塚の舞台を観ていると「こういう色の組み合わせがあるのか⁉」と感心させられる時があります。また、その衣装を難なく着こなしているタカラジェンヌは本当に凄いと思います。
今作でも衣装の色使いに驚かされました。どこか人を魅了し誘ってくる様な色使いだったのです。その為、出演者の殆どが艶っぽく観えました。
特に柚香光さん、星風まどかさんのトップコンビの衣装は目立ちましたね。目立ってしょうがない(笑)。その人自身にそれだけの魅力が無いと単に衣装に着られているだけになりますが、しっかりと着こなしており、お2人の新たな魅力が出てきた衣装とも言えます。
また、くノ一を演じた美羽愛さんと星空美咲さんの衣装も良かったですね。ただ、一応忍びの者なので、実際にその衣装だったら目立ちすぎる傾向はあると思います(笑)。
先に艶っぽい衣装と書きましたが、人によってはけばけばしく感じるだけという人もいるかもしれません。
今作の衣装は好き嫌いが分かれそうな気がします。
他に思った事
楽しいと思えるミュージカル作品
この『元禄バロックロック』は一応復讐劇でもあります。しかし最後はハッピーエンドという結末です。
また、映像も駆使し観客を楽しませる仕掛けやギミックも多く入っているので、途中で飽きる事はありませんでした。
主人公のクロノスケはキラ(星風まどか)という女性に振り回されており、時折笑いも起きていました。
特に良かったのは銀橋でクロノスケとキラが語り合っている場面です。クロノスケが「時を戻せる時計を作った」と言うと、「それ欠陥品よ。時を戻せる時計を作ったのは私で、貴女が使いそうになるタイミングを見計らって、それに合わせて使ってたの」と衝撃的な返事が返ってきます(台詞は全部覚えてませんが、この様な感じでした)。
クロノスケは「え~~⁉」とガックリとうなだれてしまいます。この時の柚香さんが何とも可愛らしく魅力的で、個人的に1番キュンときた場面でした(同じ意見の人は絶対にいるはず、笑)。
赤穂浪士がいた時代が舞台となっていますが、この時代の事や赤穂浪士の事を全く知らなくても楽しめる作品です。
後、この作品は宝塚歌劇団が上演しているので、当然宝塚らしいですが、もし音楽をヘヴィメタルにして、もっと漢っぽさを出せば劇団☆新感線が上演してもおかしくない作品だとも言える気がします。
私は舞台関係の者ではないので詳しい事は分かりませんが、結構汎用性が広くアレンジがしやすい作品なのではないでしょうか?
本当に劇団☆新感線がアレンジして上演してくれないかなぁ?
瀬戸かずやと冴月瑠那が抜けたのは正直痛手
公演解説にもある様にエンタメ感がとてもある作品で、純粋に楽しめる作品になっています。
しかし、楽しいと同時にどこか物足りなさも感じていました。それは何だろうと考えていたら、瀬戸かずやさんと冴月瑠那さんがいないからだと気付いたのです。
このお2人が退団した事は、花組にとって大きな痛手だと言わざるを得ません。お2人とも貫禄・威厳のあるお芝居が出来、それが舞台に重厚感を出していました。その為「本当に良い作品を観た」と観客に思わせる力が合ったと言えます。
勿論、お2人以外にも主役を支える人はいます。しかし、瀬戸さんや冴月さん程の力があるかという正直疑問です。
ただ、これは作品の雰囲気もあるのかもしれませんね。どちらかという軽めの作品なので、そこまで重厚感と言うのは重要視しなくても良い作品とも言えます。
今回は、そう感じてしまった部分がありますが、他の作品を観ればまた感想や見方が変わるかもしれません。
私の個人的な感想を書かせて頂きました。
『元禄バロックロック』はとにかく楽しみたいという人にお薦めと言える作品です。
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