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月組公演『Deep Sea-海神たちのカルナバル-』感想

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皆様こんにちは、霜柱です。

私は先日、東京宝塚劇場で『応天の門-若き日の菅原道真の事-』『Deep Sea-海神たちのカルナバル-』を観劇して参りました。

今回はラテン グルーヴ『Deep Sea-海神たちのカルナバル-』(作・演出:稲葉太地)の感想を書いていこうと思います。

※辛口の感想になっていますので、お読みの際はその点をご了承下さいませ。

むず痒さを感じる作品

今作の演出は稲葉先生です。
正直、私は稲葉先生の作品が苦手なのです。勿論、良い作品の時は「何回も観たい!!」という気持ちになるのですが、そうでない時は「もうこれ以上観なくても良いかなぁ・・・」となります。

さて、今作はどうなったか?
「辛口の感想に~」とか目次を見てお分かりだと思いますが、正直残念な作品でした。

別にとびっきり悪いという訳ではありません。だからと言って良い訳でもありません。

舞台が始まる数分前に緞帳が上がり、波の音が聴こえてきました。序章では荘厳な音楽が演奏され、この時は「どんな展開なのだろう?」とワクワクした気持ちになりました。

そして、遂にチョンパでスタート。やはりチョンパは一気に気持ちを高揚させますね。鮮やかな紫や青の衣装に身を包んだ月組生が一斉に並んだ姿は圧巻でした。

しかし、高揚したのはここで終了です。

月組生が主題歌を歌い始め、その曲を聴いた瞬間、私の中で「あっこりゃアカンわ・・・」という気持ちになってしまいました。

ハッキリ書きます。
全然印象に残らない曲なのです。ノリもメロディもイマイチ。全くもって盛り上がりませんでした(私にとっては)。

公式サイトには「熱いグルーヴに満ちた魅惑の世界」と書いてありますが、全然熱くなりません。むしろ冷めました

その後も印象に残る場面は殆ど無く、ただただ色々な場面が流れていっただけにしか観えませんでした。

とは言え、もう一工夫すれば一気に良くなって素晴らしい作品になりそうな気はするのです。
ですので、観ながら何だか身体にむず痒さを感じてしまいました。

もう1回観れば別の感想や「いや良い作品じゃないか」と思う可能性もありますが、正直もう1回観たいとは思いません・・・

曲を何とかしてほしい

花組公演『ENCHANTEMENT(アンシャントマン)-華麗なる香水(パルファン)-』と、ほぼ同じ事を書いてしまいますが、とにかく曲が「これでもか!」と言う程印象に残らないのです。

主題歌の事は先に書いた通りです。

ただ、主題歌だけでなく、それ以外の曲も全くインパクトがありませんただオーケストラが演奏して月組生が歌っただけ。その様にしか感じませんでした。

勿論、月組生の皆様が懸命に舞台で歌や踊りを披露している姿には感銘を受けました。

ただ、肝心の曲が・・・。

何だか、音楽や曲を雑に扱っている様に私には思ってしまったのです。

この様に思ったのは私だけでしょうか?

良かった点は?

結構な辛口の感想を書きましたが、良かった点もあります。

S7 Sanctuary(秘密の花園)の場面です。

この場面には月城かなとさん、鳳月杏さん、風間柚乃さんの3名が出演しています。

見所は鳳月さんが女役の姿で出ている事です。ロングドレスを着て踊っており、時折チラチラ観える長い足に目を奪われました。特に足を上げて、それを月城さんが支えている所なんて、鳳月さん、どれだけ足が長いの!?」と息を呑みながら興奮したものです(笑)。

当然メイクは男役のままなので、男っぽさはありましたが、それでも通常の娘役には無い色気がダダ洩れしており、とても魅惑的でした。

月城さんと鳳月さんがデュエットダンスをしている間は、風間さんがソロで歌っています。
風間さんの歌が上手いのは周知の事実だとは思いますが、普通に歌うだけでなく、裏声も駆使して歌っていました。その裏声の綺麗な事と言ったら!
風間さんに歌いこなせない歌は無いのでは?」と思わせる程です。

この場面で歌っていた曲は結構難しそうな曲だと思います(どんな曲かは覚えていませんが、笑)。

ですので、この場面だけは私にとって唯一印象に残り、それだけでなく圧倒されてしまいました。本当にこの3名は凄いです。

昨今のショー/レビューの課題

何回も同じ事は書きたくないのですが、どうしても書かずにはいられないので繰り返し書きます。

昨今の宝塚のショー/レビューの曲や音楽の扱いは雑になってきている気がします。

勿論、宝塚の作曲家や編曲家が手を抜いて作っているとは思いません。全てのスタッフが懸命に汗水垂らしながら臨んでいる事は重々承知しています。

しかし、それでも2000年代や2010年代の時と比べるとパッとしないのです。

曲を作ったりアレンジしたりするのは、当然作曲家や編曲家でしょう。ただ、そこに他のスタッフ(特に演出家)の意見も絡んでくるとは思います。

ですので、一概に「誰の責任か?」とは決められないでしょう。

曲を作るのは非常に大変で、簡単に出来る事ではないのは分かりますが、今一度、ショー/レビューで取り扱う曲や音楽の大事さを見直してほしいと強く思っております。

以上が今作『Deep Sea-海神たちのカルナバル-』を観劇して、私個人が感じた感想です。

当然、「『Deep Sea』は素晴らしい作品だった!」、「何言ってるんだ、曲も良かったぞ」という意見もあるでしょう。
勿論、その方にとってはそう感じたのですから、私はそれを否定する気は全くありません。

ですので、一個人の感想と思って頂けたら幸いです。

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ABOUT ME
霜柱
神奈川県在住の30代。ハードロック/ヘヴィメタル(特にメロハー・メロスピ・メロパワ・シンフォニック)と宝塚(全組観劇派)が好きです。 ツイッターも行っており、気儘に呟いています。