皆様こんにちは、霜柱です。
私は普段ブログでは宝塚歌劇、グルメ、HR/HMの事を主に書いていますが、今回から私が読んだ本の感想も書いていこうと思います。
本は自分で購入したものもあれば、図書館で借りたものもあります。
ただ、気儘でグータラな私なので投稿は勿論不定期です(笑)。読了するのにも時間がかかります。ですので、その点をご了承下さいませ。
あと、あまり感想を書きすぎると、小説の場合は特にネタバレになりかねないので、備忘録の様に軽めの感想でいく予定です。
では、早速書いていきましょう。
今回私が読んだのは加藤諦三さんの『悩まずにはいられない人』(PHP新書)です。

感想
昔の私の事を書いているみたい
まず読み終わって思ったのは、全てではないですが、まるで昔の私の状態を書かれている様に感じました。加藤さん、私の生活を見ていましたか(笑)?
実は、私は昔鬱病に近い状態になった事があります。思い出すのも辛いので詳しくは書きませんが、その頃はやる事なす事が上手くいかず、人生が嫌になっていました。更に当時いた職場では上司からパワハラに近い事も受けていたのです。
そのせいで私は自信喪失、且つ人間不信になっていました。
今はその頃よりは良いです。ですが、それでもふとした時に過去の出来事がフラッシュバックして心臓やお腹が痛くなる時があります。
『悩まずにはいられない人』には退行欲求とかみじめ依存症という言葉が出てきます。
確かに当時私は「何でこんな目にあわなきゃいけないの?」「なんて自分は惨めなんだろう」と何回、いや何百回も思っており嘆いてばかりの日々でした。
ですが、加藤さんは嘆きや苦悩の裏には隠された敵意や怒りがあると書いています。
その部分を読んだ時はドキッとしましたが、自分の過去を振り返ってみると、そうだった気がします。
「周りの人が全員敵に見える」「私はこんな酷い目にあっているのに、なぜあの人は幸せそうなの!?」等の黒い感情が確かにありましたね。
いやはや、読んでいて胸がやや苦しくなりました。
自分と向き合わなければいけないが・・・
加藤さんは自身の無意識と向き合って、しっかりと現実に直面しないといけないと書いていますが・・・。
それはとてつもなく難しいですよ。先に書きましたが、私もまだ完全に乗り越えている訳ではないのですから。今でも前述した様な思いは綺麗に消えた訳ではありませんし、「あの時、あの様にしていたら・・・」「逃げずに立ち向かっていたら・・・」等の嘆きはどうしても出てしまいます。
あくまで私の場合ですが、完全に乗り越える時というのは来ない気がします。それよりも、そういった鬱屈した感情は無理に消そうとするのではなく、上手く寄り添いながらの方が良いと思うのです。私が言っても説得力は皆無ですが(笑)。
後悔をしていない人はいないと思いますが、せめてこの世を去る時に「自分の人生は思い描いていたのと全く違っていた。夢も叶える事が出来なかったし、上手くいかない事ばかりだった。全くもって冴えない人生だった。でも、だからといってそれ程悪くもなかったかな」と思う事が出来たらと私は考えています。
この『悩まずにはいられない人』は、読む時に苦しく感じる箇所が人によってはあるかもしれません。でも、私はこの本を読んで良かったと思っています。