皆様こんにちは、霜柱です。
ボードレールの『パリの憂愁』(福永武彦・訳、岩波文庫)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
感情に富んでいる
恥ずかしながら私は初めて散文詩というのを読みました。ですが、なかなか読み応えがあり、どの詩も感情に富んでいて、その勢いに圧倒されそうになる時もあったのです。
また、私見ですが世間にちゃんと関わっていて、且つ感心を持っていないと、こういった詩は書けないだろうなとも思いました。あと、他の詩人の散文詩は分かりませんが、小説に近い感じもしましたね。
ただ、本音を言うと、完全に理解は出来てません。「一体これはどういう意味なのだろう?」「何故、この様な行動を取ったのか?」「この言葉は何かの比喩?」などなど、何回もはてなマークが出ました(笑)。
いやぁ、これは1回や2回だけでなく何回も何回も読まないと理解は勿論ですが、本格的に味わう事も出来ないのではないでしょうか?
印象に残った詩
50篇の詩が収録されていますが、その中でも特に印象に残ったのを挙げたいと思います。
「異邦人」・・・何故、雲が好きなのか? 雲にどういった思いを抱いているのが気になりますね。
「不都合な硝子屋」・・・どう考えても不都合なんていうレベルではない…。れっきとした犯罪です…。
「この世の外へなら何所へでも」・・・出だしが物凄いインパクトがありました。
人生とは、病人の一人一人が寝台を変えたいという欲望に取り憑かれている、一個の病院である。
どういう人生経験を送ったら、この様な比喩が思い浮かぶでしょうか?
機会がありましたら、別の詩人の詩を読んでみようと思います。
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