皆様こんにちは、霜柱です。
『時をこえた怪談 金の本』(ポプラポケット文庫)という本を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
印象に残った話
本作は〈本の怪談シリーズ〉の7作目で、お寺が舞台です。
そこに主人公の西野麻理を始めとしたキャラクター達が怖い話をしていきます。
個人的に印象に残ったのはまず、「第三話 金の服、銀の服」です。作中でも触れられていますが、『金の斧、銀の斧』とそっくりな話です。しかし、結末は違っていてビックリしました。ですが業突張り夫婦の子供が救われて良かったです。
「第十三話 おまもり」、「第十五話 トイレの花子さま」は生きている人の方が怖いと思わせる話でしたね。
「第七話 最終電車」「第十七話 カーナビ」は轢き逃げをした人が出てきます。前者の方はビックリしましたが、後者の方は轢き逃げをした人物がどうなったかは書かれていません。
ですが、この程度で許されてはいけないでしょう。
個人的に1番怖かったのは「第四話 無縁仏」ですね。骨壺の中からねぇ・・・。私だったら気絶してしまいます。骨壺恐怖症になるかも。
まさかの展開
本作はちょっぴりですがミステリー要素があります。私も読みながら「この人が犯人だろう」と予想していたのですが・・・・まさか、あの人だったとは!
まぁ、よーく考えたら「いかにも」みたいな人が犯人だったら、盛り上がりに欠けてしまいますよね。一応捕まって良かった良かった(笑)。
一体何者だったのか?
先に書きましたが本作はお寺が舞台です。ただ、このお寺が実は・・・。
お寺の僧侶である瑞賢、寺男の山岸、アンティークショップの店長である横溝清之助は、一体何者だったのでしょうか? この世の者ではない存在だったのでしょうか?
その辺りの謎は残ったままです。
まとめ
本作はお寺を舞台にして、そこに集まった人々が怖い話を披露します。
どの話もそれぞれ怖さがあり、また、バラエティーに富んでいました。読みやすくて飽きない構成にもなっていると思うので、怖い話に興味がある人は読んでみてはいかがでしょうか?