皆様こんにちは、霜柱です。
『追ってくる怪談 緑の本』(ポプラポケット文庫)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
印象に残った話
本作は〈本の怪談シリーズ〉の4作目で、セミナーハウスが舞台です。
その場所で主人公である夏野碧を始めとしたキャラクター達が怪談話をしていきます。
その中で個人的に印象に残った話はまず「第十話 電話ボックス」です。
既に亡くなっている祖母と電話で会話をします。実際にそんな事があったら勿論怖いですが、会話をした事によって主人公は事故に遭わずに済みました。ちょっと感動的な要素がある話と言えるでしょう。
「第七話 コダマ」は仲違いした2人が仲直りする話となっているので、読んでいて「あ~良かった」という気持ちになりました。
「第一話 モリワラシ」はバスケのシュートの勝負を申し込まれますが・・・。これはハッキリ言って無理ゲーです(笑)。
「第十三話 おまえだ!」は聞いた事のある話ですが、やっぱり怖い(笑)。
他のシリーズと比べると・・・
〈本の怪談シリーズ〉は2025年6月時点で16冊刊行されています。私はその中から『学校の怪談 黄色い本』『時をこえた怪談 金の本』しか読んでいません。
ただ、本作はそれらと比べると、正直怖さは少し薄い気がします。というより既視感のある作品が多いと言った方が良いかもしれません。
とは言っても、物語の展開自体は面白いです。
特に終盤の方で、骨を貪っていたばあさんから追いかけられる場面は怖かったですね。
あと、セミナーハウスでアルバイトをしている山岸という男性が登場しますが、最後の方では図書館の職員として出てきます。一体何者なのか?
まとめ
バラエティーに富んでいる怖い話が載っています。ただ、私は別の〈本の怪談シリーズ〉を読んでいた影響か、ちょっと怖さが足りない様な気が・・・。
ですが、初めて読む人にとっては充分に面白い作品になっているのではないでしょうか?