皆様こんにちは、霜柱です。
高嶋ちさ子さんの『ダーリンの進化論 わが家の仁義ある戦い』(小学館)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
強烈過ぎる家族!
本作の表紙には高嶋さんご本人と、そのご家族が影絵みたいに描かれていますが・・・。
登場するご家族が全員もれなく強烈で我が強いのです! これが1人だけなら「ウチにもそういうのはいるよ」となるかもしれませんが、全員というのはなかなか無いのでは?
テレビで観る高嶋さんはとても個性的で歯に衣着せぬ話し方が印象強いですが、本作を読むと、それ以上の方々が出てきます。こういったご家庭で高嶋さんは育ったとの事ですが、「こんな家庭が本当にあるのか?」と思ってしまう程です。人によってはエキセントリックに感じるでしょう。
母親の音楽指導は厳しかったが…
こういったご家庭なので、高嶋さんがヴァイオリンを練習する際、お母様はこれでもかと言う程厳しく指導しました。よく高嶋さんはヴァイオリンを嫌になって辞めたり、グレたりしなかったと思います。
もし私だったら、何もかも嫌になり無気力にもなって、ひねくれてしまうでしょう。
しかし、もしかしたらお母様は高嶋さんの性格や考えを完全に把握していたから、厳しく指導したのかもしれません。
もし、お母様が優しい性格だったら、高嶋さんの人生は変わっていたかもしれないですし、ヴァイオリニストになっていたかも分からないです。
音楽指導という点では高嶋さんのお母様は、フジコ・ヘミングさんのお母様に似ている気もしました。
ご主人の適応力も凄い
高嶋さんのご主人は高嶋家とは全くの正反対と言っても良い家庭で育ったようです。
読みながら、「ここまで夫婦の性格や言動が異なるのは珍しいのでは?」と思ってしまいました。
ご主人は最初、高嶋家に戸惑った様ですが、段々と適応してきて高嶋さんと対等にやり合う(?)までになったそうです。
本当に凄いと思います。でも、性格や言動は全然違いますが、ご主人も実はなかなかの個性的な方だと感じました。
印象に残った言葉
ご家族のエピソードがどれもインパクト大ですが、ただ強烈なのではなく、その中でも印象に残る言葉も幾つかありました。
その中で特に印象に残ったのを1つ挙げます。
人は”うらやましい”じゃなくて、”恨めしい”っと思うんだよ
これは高嶋さんのご主人の言葉です。
実は私は結構人の事を羨ましいと感じてしまう事があるのです。なので、この文言を読んだ時、私の事を言っているのか? とドキッとしてしまいました。
簡単なまとめ
何回も書きますが、ご家族の強烈なキャラやエピソードに笑ってしまったり、ハラハラしたりしました。と思ったら、時には唸らせる様な名言が出てきたりするので、ページを繰る手が止まらなかったです。
それだけでなく、自身の音楽に対しては人一倍努力して向き合っている高嶋さんの情熱も誌面上からとても伝わってきました。
『ダーリンの進化論 わが家の仁義ある戦い』は読みやすい文体なので、直ぐに読み終えられると思います。
高嶋さんのファンは勿論、そうでない方でも楽しく読める本だと言えます。