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宙組公演『カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~』の世界配信について思った事

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皆様こんにちは、霜柱です。

2023年5月19日に宝塚の公式サイトからビックリするニュースが発表されました。

何と宙組東京宝塚劇場公演『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』の千秋楽を世界に向けて配信するとの事です。

コロナ禍になってから宝塚も配信をするようになり、今ではそれが完全に定着しました。
今回の宙組公演も勿論配信はするだろうと思っていました。宙組トップコンビ、真風涼帆さん・潤花さんの退団公演でもありますしね。

しかし、今回は日本国内だけでなく、世界に向けても配信するのですから気合いの入り方が違う事を感じます。

宝塚が世界に向けて配信するのはこれが初めてです。
この『カジノ・ロワイヤル』を観た海外の方が少しでも宝塚に興味を持ってくれると良いですね。

ですので、今回は宙組公演『カジノ・ロワイヤル』の世界配信について思った事を書いていこうと思います。

何故『カジノ・ロワイヤル』が選ばれたのか?

宝塚には素晴らしい作品が沢山あります。コロナ禍になってからは配信もする様になり、劇場に来れなくても自宅で観る事が出来る様になりました。

しかし世界配信する機会は『カジノ・ロワイヤル』以前にもあった筈です。
何故『カジノ・ロワイヤル』が選ばれたのでしょうか?

これは単純に作品の知名度の問題かもしれません。

内容を全く知らなくても主役のジェームズ・ボンドという名前は殆どの方が聞いた事がある筈です。
ですので、宝塚的な作品よりも、そういった作品が選ばれたのでしょう。

私はまだ観ていませんが、『カジノ・ロワイヤル』はなかなかの〈遊び心〉がある作品の様です。ですので、原作を読んだ方が「日本で舞台化したんだ。じゃあ観てみよう。」と思って観たら、「何か思っていたのと違う・・・」となる可能性もあるかもしれません。

とは言え、この様な事に取り組むのは宝塚の知名度を上げる為にも良い試みです。
今後も、色々な新しい事に取り組んでいってほしいと思います。

ただ、『カジノ・ロワイヤル』が世界配信される事には全く反対ではないですが、個人的にはこの間の花組公演『うたかたの恋』こそ世界配信してほしかったですね。

世界に柚香光という魅力的な方がいる事を知ってほしいです。
まぁ、これは私の好みなので仕方がありませんが(笑)。

対応言語について思った事

カジノ・ロワイヤル』の世界配信で対応する言語は、英語、韓国語、中国語(簡体、繁体)、インドネシア語、スペイン語、ベトナム語、タイ語です。

気付いたのはアジアを中心とする言語が目立つ事です。それと比べて欧米の言語は英語とスペイン語のみ。

せっかくの世界配信なのですから、もう少し使用言語を増やしても良いと思います。勿論全ての言語を網羅せよなんて言いません。

しかし、せめて少なくともフランス語、イタリア語には対応した方がより良い気がします。何故なら宝塚はフランスやイタリアを舞台にしている作品が沢山あるのですから。

まさかとは思いますが、「ヨーロッパの人なら皆、英語は理解出来るだろう」なんて思ってませんよね?
確かに話せる方も沢山いますがヨーロッパの方々が全員、英語を話すと思ったら大間違いです。

ちょっとした事だとは思いますが、ヨーロッパの方々に観てもらえるチャンスをちょっと失ったのではないかと、今から感じてしまいます。

それにしても、インドネシア語、ベトナム語、タイ語に対応するのは正直驚きました。宝塚の知名度がインドネシア、ベトナム、タイでどのくらいあるのかは分かりませんが、対応言語にしているという事は、それなりにファンがいるのかもしれませんね。

海外公演へ向けての序章か?

宝塚歌劇団は海外でも公演をした事があります。
直近ですと、2018年の台湾公演です。

もしかすると、今回世界配信をする事になったのは、今後海外での公演を視野に入れているからかもしれません。
今回の世界配信はその序章という可能性も無きにしも非ずです。

・・・劇団側がそこまで考えているかは聞いてみないと分かりませんがね(笑)。

2020年頃からコロナウィルスが世界的に流行し、普段の日常ががらりと変わってしまいました。しかし、少しずつですが落ち着いてきており、日本ではコロナウィルスが2023年5月8日付で「5類感染症」に分類され、インフルエンザと同じ扱いになり、段々とコロナ前の状況に戻りつつあります。

海外のアーティストも再び日本でライブや公演をしたりするようになりました。その逆もしかりです。

しかし、まだ完全に元に戻った訳ではありません。
日本ではまだまだコロナの感染者は出ているので、油断は出来ないと言えるでしょう。

ですので、もし劇団側が海外での公演を考えているとしたら、今すぐではない事は確定です。するとしたら、タイミングや時期を考える必要があります。

こればかりは、コロナ以外の要因も絡んでくるので、一概にどうのこうのとは言えませんが、また海外でも公演をしてほしいですね。

海外出身の受験者を増やすための策か?

宝塚歌劇団に入るにはまず宝塚音楽学校に入学しないといけません。ただ、宝塚音楽学校に合格する事は難関で、「東の東大、西の宝塚」と言われる程です。

この難関をくぐり抜けて宝塚音楽学校に入学し、卒業後にようやくタカラジェンヌとしてスタートします。

しかし、宝塚音楽学校の受験の倍率がここ数年減少傾向にあり、2023年度の倍率は15.3%でした。勿論この倍率でも充分に高いと言えます。しかし今まで大体20%ぐらいだった事を踏まえると、どうしても低くなってしまった様に感じてしまいます。

もしかすると少子高齢化の影響もあるのかもしれません。

日本は少子高齢化社会と言われて久しく、その傾向は益々強くなるでしょう。政府は対策をしようとしていますが、それでも歯止めはかからない気がします。

ですので、どんどんお年寄りは増えて子供の数は減るでしょう。

劇団側も下がっていく倍率に危惧は感じていると思います。

ですので、今回の『カジノ・ロワイヤル』を観て「私も宝塚に入りたい!」と思う海外の女子を増やして、受験者数を増やそうとしているのかもしれません。

・・・ただ、自分で書いておいて何ですが、これは無いですね。

何故ならあまりにもリスキー過ぎるからです。

仮に海外の女子が宝塚に入りたいと思って、日本に来て受験したとしても合格する保障なんてどこにもありません。合格しないまま受験資格を失ったらどうする気なのでしょうか?

勿論、受験するのは本人の意志なので、宝塚音楽学校や劇団側はその様な事を考える必要は全くありません。

もし合格したとしても異国の日本での生活、ましてや宝塚というかなり特殊な環境に海外の女子がどこまで適応出来るのか? それが非常に重要な問題となります。

ですので、さすがに海外からの受験者を狙っているとは思えません。無いと断言して良いでしょう。

今後も世界配信はするのか?

さて、何度も書いている通り『カジノ・ロワイヤル』が世界配信されます。
しかし気になるのは今後、他の作品も世界配信されるのかという事です。

海外でどのくらい観られたか? また、評判はどうだったのか?などによるのかもしれませんが、多分今後しばらくは世界配信はされないと予想します。

なぜかと言うと、今回の世界配信は「お試し世界配信」という気がするからです。

「『カジノ・ロワイヤル』の主人公、ジェームズ・ボンドは世界的に有名なキャラクターだだから、今回は国内だけでなく、世界配信してみよう。それで海外からの宝塚に対する反応を伺ってみよう」という風に劇団側は考えているのではないでしょうか?

この記事を書いている2023年5月22日時点では、『DEATH TAKES A HOLIDAY』と『1789-バスティーユの恋人たち-』もライブ配信が決まっていますが国内のみです。

これらの作品もせっかくなので、世界配信したら良いと思いますが、色々手間がかかるのでしょうね。

以上が宙組公演『カジノ・ロワイヤル』の世界配信について、私が感じた事でした。

今後も宝塚のファンを増やす為にも世界配信はしてほしいと思います。

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ABOUT ME
霜柱
神奈川県在住の30代。ハードロック/ヘヴィメタル(特にメロハー・メロスピ・メロパワ・シンフォニック)と宝塚(全組観劇派)が好きです。 ツイッターも行っており、気儘に呟いています。