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『歌劇 2025年1月号』感想

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皆様こんにちは、霜柱です。

永久輝せあさんが表紙の『歌劇 2025年1月号』を読みました。

読んだ際に印象に残った/気になった記事などをピックアップして感想を書いていこうと思います。

感想

表紙 永久輝せあ

黒のシャツに、紫を基調としたゴールドのラメが入ったネクタイ、青色を基調としたゴールドの刺繍が入ったジャケットを着ています。

まずは何と言っても派手派手な事です。しかし、こういった衣装でもスマートに着こなす永久輝さんは流石だと言えます。涼しそうな表情をしているので、それも相俟ってよりクールに仕上がったのでしょう。

もし、私がこの衣装を着て街を歩いたら、「何、あの格好?」「格好つけているんだろうけど、全然似合っていないね」などと思われてお終いですね(笑)。

新春スターポートレート

各組のスター達の晴れ着(鷹翔千空さんのみ洋装)が載っています。これを見ると「あぁ、新年になったんだな」という気持ちになれます。

印象に残ったのはまず凪七瑠海さんです。
一瞬、洋装なのかと思ったら和装でした。黒地をベースに赤と白の線の模様がいくつもあります。足袋も黒で、雪駄が赤と黒の物になっているのも特徴的ですが、何と言っても右手に黒いハットを持っているのが1番のポイントですね。

明らかに他の人達と違う雰囲気を纏っているので、異質感はありながらも、こういった衣装を自然に着こなせる凪七さんは素敵だなと思いました。
もし、私が着ても衣装に着られている様に見られてお終いでしょう(笑)。

そういえば凪七さんは昨年の『歌劇 2024年1月号』でも、そういった格好をしていましたね。凪七さんだけその様にしているのは何か意味があるのでしょうか?

鳳月杏さんの晴れ着は濃淡を入り混ぜた紫をベースにして、炎の様な柄が描かれています。落ち着きさがありながらも、華のある晴れ着になっていると言えるでしょう。なかなか目を引く柄です。

芹香斗亜さんの晴れ着は露草色の様な青色をベースにしています。品のある色合いですね。柄が少ないのが却って目を引きます。

春乃さくらさんの晴れ着は紫色をベースにしていて、色々な濃さの紫の花々が沢山描かれています。とっても華やかな柄なので、見ていると明るい気持ちになってきそうです。

極美慎さんの晴れ着は明るい水色がベースになっています。白色で葉や花が描かれているのが特徴的です。少し可愛らしい雰囲気のある晴れ着だと思います。

特に印象に残ったのは上記の人達ですが、他の人達の晴れ着も甲乙がつけがたいですね。

ただ、先に書きましたが洋装は鷹翔さんのみです。1人だけ洋装と言うのは全体のバランス的にはどうなのかな? とも思ってしまいました。せめてあと1~2人程洋装した人がいたらバランスが取れた様な気がします。

新年の辞 村上浩爾

村上理事長の新年の挨拶が載っていますが、冒頭と末尾では宝塚歌劇を改革する事に触れています。

劇団員やスタッフ、従業員ほか関係者一同が健やかに安心してより良い舞台づくりに精進できる環境整備に向けて、あらゆる側面から改善・改革を重ねて参ります。

この様に話を締めていますが、果たしてどうなるでしょうか?

あの件から既に約1年3ヶ月が経ちました。
宝塚の公式サイトには〈宝塚歌劇団の改革に向けた取組の進捗状況について〉というニュースが固定して載っており、どの様にして改革に取り組んでいるかが書いてあります。

それは勿論、本当に行っているものだと思いますし、村上理事長の改革に対する姿勢も嘘ではないでしょう。

ただ、それが目に見えて「確かに改革が進んでいるね」と分かるのは、まだまだ先の様な気がします。

色々意見はあるでしょうが、私は少しずつ宝塚歌劇の改革が進んでいると思います。ただ、「改革・改善」を謳っておきながら実は何も変わってなかったり、それどころか改悪になっていた! なんて事が起きない事を祈っています(以前いた私の職場がそうだったので・・・)。

二〇二五年 新年によせて

各組のトップスター、トップ娘役、組長、スタッフ達の新年の挨拶や抱負が載っているコーナーです。

まず印象に残ったのは小池修一郎先生の挨拶です。
昨年ハラスメント講習を受けて、今は学び直しの最中と書いてあります。小池先生の指導はとても厳しい事で有名です。芸事にある程度の厳しさはやはり必要だと私は思いますが、程度を超えたものは論外と言って良いでしょう。ましてや相手の人格や性質を否定するのは許されません。常識は変わっていくものです。

私の事になりますが、学生時代働いていたバイト先で「昔はこうだった!」「今の子達の考えは甘い!」みたいな事を言われた事があります。その時は「昔と今じゃ違うんだよ! 考え方がアップデート出来ていない大人って嫌ね!」と腹の中で舌を出していました(笑)。
しかし年齢を重ねた今、私自身がそれらを言いそうになる事があるのです。私の職場にも若い人はいますが、ジェネレーションギャップと言うのでしょうか? 考え方が食い違ったり、「今ってそうなの?」と思ってしまう事があります。

ですが、そこで過去の常識や自分自身の経験を押し付けてはいけません。勿論中には「これは絶対に変えてはいけない!」というのがあるでしょうが、そうでないなら、時代に合わせて自分自身をアップデートしていくべきです。なので私自身も目下学び直し中です。

ハラスメント講習については他のスタッフや現役のタカラジェンヌも受けたでしょう。どうか風通しの良い環境になる事を願っています。

装置を担当している大橋泰弘先生は宝塚歌劇に関わって、今年で59年目を迎えるとの事。
決して楽ではないハードな仕事なのに、それだけ長く続けているのは本当に尊敬します。宝塚歌劇がそれだけ好きと言う事ですね。

芹香斗亜さんの挨拶は最低限の事だけ述べているという印象です。まぁ、語りたくても語れないのかもしれませんが・・・。
松風輝さんは芹香さんより長めに書いています。「感謝を忘れずに、一歩ずつ歩みを進めてまいりたい」との事。

宝塚に限らず1つの舞台を成立させる時、そこには沢山のスタッフが関わっています、
齋藤吉正先生がその事に触れています。引用すると、

我が劇団はそこ(註:プログラムなど)に名を連ねる事がない頼もしい仲間達が存在します。公演の企画制作、音楽著作の管理、書籍編集出版業、経理、宣伝を担当する広報、庶務から生徒の健康管理までの総務等・・・多くの仲間達が支えてくれています。

私は舞台や雑誌の感想などを我が物顔でいけしゃあしゃあと書いていますが(笑)、これだけのスタッフの方々が、舞台を作ってくれている事を考えると本当にもう感謝の気持ちで一杯になります。どこの部署が欠けても舞台は成り立たない。改めて宝塚の舞台の壮大さを感じました。

演出の町田菜花先生は現在2人のお子様の育児をしているとの事。また、栗田優香先生も育児休業中と書いています。そういえば、最近お2人の名前を見ないと思っていましたが、そういう事だったのですね。

子育てはとても大変だと思いますが、どうか焦らずにご自身の育児が落ち着いてきた時に復帰して演出をしてほしいですね。あと、ちゃんと育児休業がある事に驚きました。でも、育休制度が無い会社は違法だと法律で決まっているので、まあ当然すぎる事なのかもしれませんが。

他にもそれぞれの思いが語られていましたが、1番はやはり出演者やスタッフ達が憂慮する事無く舞台に取り組められる事でしょう。少しずつでもどうかそうなっていきます様に。

座談会『宝塚110年の恋のうた』『Razzle Dazzle』

主要メンバーを迎えての宙組の座談会は『PAGAD』『Sky Fantasy!』以来ですね(『Le Grand Escalier』の座談会は齋藤先生、芹香さん、春乃さくらさん、桜木みなとさんの4人のみ)。

どういう座談会になっているのかなと思っていましたが、結構笑いも起きていて、特に『Razzle Dazzle』では芹香さんが2回ほど爆笑を起こしています。

芹香さんは確かに笑いを起こしておいて、色々語っています。ですが、他の組子とのやり取りがあまり無い気がするのです。芹香さんが話しかけたのは大野拓史先生、田渕大輔先生、京三紗さん、桜木さんだけです(他の人が芹香さんに話しかける事はありましたが、う~ん・・・)。

また、松風さんや天彩峰里さんは自身の役や作品についての思いを、最低限語っただけという印象も受けました。

私の意地悪な見方かもしれませんが、宙組内はまだ強い溝が生じたままの様な気がします・・・。

凪七瑠海を送る言葉

宝塚には魅力的な男役スターが沢山います。それぞれ独自の魅力を持っていますが、確かに凪七さんは「THE 宝塚の男役スター」でしたね。上品な立ち居振る舞いで魅了し、可愛らしさと格好良さを兼ね揃えたその麗しい姿は、間違いなく観客の目を惹き付けたと断言して良いでしょう。

正塚晴彦先生は「そう遠くないうちにトップになると思っていた。」と書いてますが、私も凪七さんが新人の時は「絶対にトップになる!」と思っていました。しかし、そうはならず・・・。

確かにトップにはなれませんでしたが、その存在感や実力は決して揺るぐ事無く、最後まで観る者を虜にしていた事は間違いありません。

凪七さんが宝塚に残してくれた事は、後世に引き継がれていくでしょう。

宝塚を退団後も、多幸と充実に溢れた人生を歩む事を心よりお祈りしております。

いつも笑顔で、ずっと笑顔で!(サヨナラてい談) 美風舞良・凪七瑠海・紫門ゆりや

凪七さんは宙組時代に美風さんと、月組時代に紫門さんと一緒だった時期があり、それぞれ共演をしています。ですが3人共組替えを経験し、こうして凪七さんのサヨナラ公演で共演出来たのは、よく考えたら奇跡的ですね。10年前は全く思いもしなかったです。

それぞれ思い出深い作品を語っており、個人的には初風緑さんと大空祐飛さんの名前が出てきたのが嬉しかったですね。

えと文

みさきのほしい話 星空美咲

星空さんはおばあちゃんになっても、永久輝せあさんに会いたいと書いています。そうしたら、聖乃あすかさんが「ひとさん(永久輝)の八十八歳のお誕生日に三人で会うのはどうですか?」と提案。

おぉ、まだ50年以上は先ですが、3人がおばあちゃんになった姿はどんな感じになるのでしょうか?
年齢を重ねても、3人共素敵なままでしょう。しかし、88歳というのが絶妙な年齢です。生きているかそうでないかという年齢なので(笑)。

ですが、ずっと3人仲良く生きていってほしいですね。

もえこの輝(ひかる)はなし 瑠風輝

宙組の〈えと文〉が復活しました! 『歌劇 2023年10月号』以来の登場です。
担当するのは2023年10月号の時と同じで瑠風さんです。タイトルも全く同じです。

久しぶりに宙組の〈えと文〉が読めて嬉しい! と言いたい所ですが・・・。

いえ、嬉しいんですよ。嬉しい事に変わりはありませんが、何故今まで休載していたのかについては全く書いていないのです。勿論、瑠風さんがその理由を語ったり、ましてや謝罪する必要は無いのかもしれません。
ですが、せめて欄外にでも「今月号から宙組の〈えと文〉が復活しました。長い間休載をし申し訳ございませんでした。」と、軽くでも良いので書いとくべきだったのではないでしょうか?

まぁ、仮にそういう風に書いても、何かしら言ってくる人はいるのかもしれませんが、正直ちょっとだけモヤっとしてしまいましたね。

因みに掲載されている内容は全国ツアーでの出来事についてです。
あくまで、文だけ読むと仲睦まじく見えます。

それが偽りでない事を、ひねくれ者の私は願ってしまいます。

「組レポ。」

今月号は各組誰が担当するかの紹介ですが、〈えと文〉と同じく宙組も『歌劇 2023年10月号』以来の登場となります。宙組の担当は前回と同じく若翔りつさんです。

ここでも宙組が暫く休載していた事については全く触れられていません。

でも、復活して良かったと思います。

つぼ 早花まこ

年賀状の事について書いています。

そういえば、タカラジェンヌって年賀状をどのくらいの枚数書くのでしょうか? とんでもない程の枚数になりそうですね。恐らく同じ組の人達にだけでなく、別の組や専科の人達、スタッフやファンにも書いていると思います。そうなると、100枚は優に超えそうです。そんなに書いたらペンだこになりそう(笑)。

何枚書いているのかについては触れていませんが、早花さんは「お稽古や公演の合間に年賀状の準備をするのは、たしかに気忙しかった。でも、取り掛かると楽しくて、それは好きな時間だった。」と書いています。

子供の時なら確かに楽しかったかもしれませんが、大人になった時、私の場合は面倒な気持ちの方が大きいというのが正直な所です。
「別に年賀状なんかやり取りしなくて良いんじゃない?」と、思ってしまいます。

ですが、早花さんの言葉にハッとしました。

深い友情はなくても、長い年月でつちかわれた親しみがある。
惰性のお付き合いは、どうしても繋がっていたい人であるということ。

そうか。そういう考え方もあるのか。

たった1枚のハガキですが、その様に思いを込められる早花さんて素敵ですね。

私も今後、年賀状が来たらその様に考えて書いてみようと思います。
でも、年賀状を書かなきゃいけない日が近付いてきたら、「あ~、めんどい!」と言いながらやりそうな気が(笑)。

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ABOUT ME
霜柱
神奈川県在住の30代。趣味はハードロック/ヘヴィメタル(特にメロハー・メロスピ・メロパワ・シンフォニック)を聴く事、宝塚(全組観劇派)を観る事、美味しい物を食べる事です。これらの事を気儘なペースで記事にしています。 Xやインスタも気儘に投稿しています。