皆様こんにちは、霜柱です。
姫乃たまさんの『職業としての地下アイドル』(朝日新書)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
偏見を持っていた自分を確認出来た
本書には地下アイドルや地下アイドルファンに何故なるのか? どういう存在なのか? などが詳しく書かれています。
ただ、正直な事を申し上げると、私はこういった方々に「変わった人がなるのでは?」「常識から外れた人達が多そう」という思いを抱いていました。
しかし、それは偏見でした。
むしろ、ちゃんとした人の方が多いとの事。確かに変な人はいるでしょうが、それはどの分野・場所にも存在しますし、何なら私の職場にもいます(笑)。
そういった、本当にごく一部の変な人のせいで、全体がその様に見られてしまう。特にネット上の情報はそういったのが多いかもしれません。
著者の姫乃さんも本書を書いた2017年当時は地下アイドルとして活動していました。
なので、より説得力が増していると言えるでしょう。リアルな情報が知れて本当に良かったです。
アンケート調査も多く載っている
本書には地下アイドルと一般の方々を比較したアンケート調査も多く掲載されています。
結構興味深い結果が載っていて「そうなんだ。予想と全然違っていた」と思う事が多かったです。
例えば、「地下アイドルは地下アイドルファンの事をどう思うか?」という質問に、38%が「普通」、32.6%が「どちらかというとかっこいい」と答えています。
大変失礼ですが、こんなに高い数値だとは思っていなかったので正直驚きました。
他にも、「地下アイドルファンは一般の方々より、自己肯定感が高い」「地下アイドルは一般と比べて、親から愛されていると答えた方々が多い」という結果も出ています。
もっと屈折していると予想していたので、本当につくづく「あぁ、私は地下アイドルや地下アイドルファンの事を何も知らない。なのに偏見は抱いていた」と恥ずかしい気持ちになりました。
印象に残った言葉
地下アイドルや地下アイドルファンの実態、一般人とのアンケート調査の比較、色々驚かされる事が多かったです。
それだけでなく、印象に残った言葉もあります。
みんな結局は自分が人から求められているのかを知りたがっていただけ
確かに人間なら誰でもそういった思いは抱いていると思います。無関心が1番怖いと言えるでしょう。
簡単に戻ってこられる世界であるということは、同時に簡単に辞められる世界でもある
地下アイドルの中には辞めたり戻ってきたり、を繰り返している方がいるそうです。地下アイドルになるのは簡単らしいですが・・・。じゃあ私もなってみようかな? いえ、嘘です(笑)。
ただ、上記の文言を読んで登録制のアルバイトに少し似ている、と感じました。簡単に戻ったり辞めたり出来るのが良いのか悪いのかは、私には分かりません。
簡単なまとめ
地下アイドルという言葉は恐らく殆どの日本人が知っているでしょう。しかし、その実態をちゃんと知っている人は少ないでしょう。それどころか、読む前の私の様に何も知らずに偏見を抱いている人の方が多いと思います。
ですが、本書『職業としての地下アイドル』を読む前と読んだ後では大分、地下アイドルや地下アイドルファンに対しての印象が変わりました。
地下アイドルがどういった存在か知りたい人は勿論、地下アイドルに対してあまり良い印象を抱いていない人にも読んでほしい本だと、私は感じましたね。