皆様こんにちは、霜柱です。
イギリスの作家・漫画家、クリス・プリーストリー(Chris Priestley)の『モンタギューおじさんの怖い話』(三辺律子・訳、理論社)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
短編集かと思いきや…
今作の主人公はエドガーという少年が主人公で、彼のおじさんであるモンタギューが次々と怖い話をしていきます。
それぞれが独立した話なのかと思いきや最後に…。
分かりやすい表現で読みやすい文体となっています。それだけでなく、起承転結もちゃんとしているのでページを繰る手が止まりませんでした。
子供が読むと確かに怖い部分はある様な気はします。
各話について思った事
本書には10の話が載っています。読み終わって感じた事をそれぞれ簡潔に書きます。
ノボルノ、ヤメロ
ニレの木の下で吠えていたのって結局何者だったのでしょうか?
何故、時計が無くなったのか?
元ドア
淡々と話しているバーナード夫人が1番怖いと感じました。実は今回が初めてではないとか?
ベンチ飾り
この後がどうなったのかが非常に気になります。トーマスは行商人を殺したのか否か?
それにしても、こんな悪魔がいたら確かに気が変になりますね。短編映画にしたら更に面白くなりそうです。
ささげもの
ロバートは魅入られてしまったのでしょうか? 彼はこの後、どんな運命を辿ったのでしょうか?
剪定
タロウばあさんはやはり魔女だったのか? まさかリンゴの木に・・・。
ところで海外の女性の名前で「タロウ」って本当にあるんでしょうか?無いとしたら何故「タロウ」と付けたのか気になります。
額ぶち
欲にまみれて理性を失った人間は、やっぱり恐ろしいと言うのを教えてくれました。
精霊(ジン)
少女を助けたと思ったら・・・。
毛布箱
ヴィクトリアが隠れていた場所がそこだったとは・・・。
ちょっと冗長な話に感じてしまいました。
道
化け物とか怪物に追われていたと思ったら、まさか・・・。
自分の死を伝えに行こうとしたのか?
おじさんの物語
教師時代のモンタギューおじさんの話です。そんな過去があったとは・・・。
ギャンブルは本当に恐ろしいです。
簡単なまとめ
「そういう結末か!」という風に感じる個性的な話が多かったと感じました。
後ろから「ワ―!!」と脅かすような感じでは無いので、読み終わった後にゾクゾクと来ると言えるでしょう。
個人的には「元ドア」と「額ぶち」が特に印象的でしたね。
そういえば、モンタギューの召使いにフランツというキャラがいますが、彼も結局何者だったのかよく分からずです。
本書はタイトル通り、怖い話が収録されていますが、夜トイレに行けなくなる程怖いかと聞かれたら、そこまででは無いと思います。保証はしませんが(笑)。
日本のホラーとはまた違った怖さがあったので、怖い話が好きな方は読んでみてはいかがでしょうか?