皆様こんにちは、霜柱です。
ジャーナリスト、伊藤章治さんの『ジャガイモの世界史 歴史を動かした「貧者のパン」』(中公新書)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
サブタイトルに重点を置いている
本書はサブタイトルである❝歴史を動かした「貧者のパン」❞の方に重点置いている気がしました。言わずもがなグルメ本ではありません。
勿論ジャガイモの歴史には触れています。
ジャガイモは南米で生まれてインカ帝国滅亡がした後、スペインに渡りました。その後、フランスやドイツにも広まり、更に世界中へ普及したのです。
本書で誌面を特に割いていたのは、ジャガイモが貧しい者達の飢えを凌ぐ為の救世主の役割を果たしていた事についてです。いつでもジャガイモが上手く育って人々の口に入った訳ではありませんが、もしジャガイモが誕生しなかったら、飢えで亡くなった人はもっと多くなったのではないかと予想します。
ジャガイモが関わった戦争・事件など
過去の歴史を紐解くと数えきれないほどの戦争や事件が起きているのが分かります。
そこから発生した苦しみや飢えを乗り越える為にジャガイモが助けになっていた事があるのです。
幾つか挙げると、
- フランス革命
- 足尾鉱毒事件
- 7年戦争
- 第2次世界大戦
- 収容所での強制労働
他にもありますが、こういった悲劇の中、ジャガイモが人々の生活を支えていたのです。
ただ、ジャガイモが疫病が原因で枯れてしまい、それによりジャガイモ飢饉がヨーロッパで起きました。それはもう悲惨というレベルではないほどです・・・。
いつの時代も真っ先に被害にあうのは市井の人々です。それを本書で改めて痛感しました・・・。
簡単なまとめ
本書を読むと、ジャガイモがどれだけ人々の生活を支えていたのか? それが分かる内容になっています。
読みやすい文体ですが、内容自体は正直暗めかもしれません。色々な戦争や事件に関わっているので。
とは言っても、普段の私達の食事に深く馴染んでいるジャガイモに、その様な歴史があった事を知れば、もしかするとジャガイモに対する見方が変わるかもしれませんね。
お読み頂きありがとうございました。ブログ村に参加しています。![]()
にほんブログ村






