雪組公演『ボー・ブランメル~美しすぎた男~』役ごとの感想

皆様こんにちは、霜柱です。
私はこの間、雪組公演『ボー・ブランメル~美しすぎた男~』の感想を書きました。
今回は、その作品の役ごとの感想を書いていこうと思います。
役ごとの感想
ボー・ブランメル:朝美絢
平民出身の青年の役。
タイトルロールの役名をそのまま演じています。それどころか「美しすぎた男」というサブタイトルまであります。
朝美さんはそのタイトルの名に恥じない、とてつもなく美しい男でした。
この役は朝美さん以外では演じられないと言っても良い程です。
印象的だったのはまず、プリンス・オブ・ウェールズに「服を着ていません」という場面です。なかなか皮肉が効いていました。
1番最後に真っ白な衣装で登場する場面もインパクトがありましたね。
それだけでなく、客席に背を向けて歩き出す時に帽子を落とすのです。「何故、帽子を落としたんだろう? どういった意味があるのか?」と少し考えてしまいました。謎めいた風に感じたのは私だけでしょうか?
それにしても、朝美さんはこの作品では出ずっぱりで台詞も多いです。かなり大変だったでしょう。ただ、観ながらどうしても思ってしまった事が。
「この作品、夢白さんの退団作というより朝美さんを含めた2人の退団作みたいだ」と・・・。
勿論、朝美さんはこの作品で退団はしませんが、そういう風に感じてしまったのも私だけでしょうか?
終わり方が意味深っぽく観えてしまったので・・・。
ハリエット・ロビンソン:夢白あや
ボー・ブランメルのかつての友人、ドリュアリー・レーン劇場の女優の役。
登場した瞬間、その美貌に目を引きました。夢白さんはどの様な役もこなしますが、こういった悲劇的な役もピッタシでとても上手かったです。
声の抑揚や、表情の微細な変化が本当に素晴らしかったと言えます。
ボー・ブランメルにある意味振り回させる姿を自然且つドラマティックに、表現出来ていたと言って良いでしょう。
本作で夢白さんは宝塚をご卒業します。
トップ娘役としてもっと長く在籍してほしかったので寂しい気持ちで一杯です。
どうかご卒業後もお幸せな人生を歩む事を祈っております。
プリンス・オブ・ウェールズ:瀬央ゆりあ
イギリス皇太子の役。
コミカルな役なのかと思いきや、妻のキャロライン皇太子妃には冷たい態度を取ったりと、複数の面が見える役だと感じました。
感情の変化を表現するのが難しかった役かもしれません。
特に最後の方の場面でボー・ブランメルに国外追放を言い渡す場面は、それを言わないといけない辛さと、国を統治する者としての威厳との間に挟まれている心苦しさを巧みに表現していたと思います。
チャールズ・ジェームズ・フォックス:奏乃はると
ホイッグ党の議員の役。
プリンス・オブ・ウェールズのそばでちょこまかと動いていたのが印象的でした。
ただ、もう少し台詞があってほしかったな、とも感じました。奏乃さんの温かみのある声をあまり堪能出来なかった気がするので・・・。
ヤーマス卿:透真かずき
貴族の役。
派手な格好が目を引きました。ちょっとバカっぽいキャラも良かったです(笑)。
物語上、重要なキーを握っている訳ではありませんが、ボー・ブランメルが最も嫌うキャラを体現していたと言えます。
ジャン・スコット:真那春人
トーリー党員の役。
登場した時、舞台上にいるのは分かりましたが正直あまり目立っている役とは言えない気がしました。
トーリー党員達は華世京さんが演じたロバート・ジェンキンソンと、その仲間達みたいな感じに括られていた様な気がします。
ヤーマス夫人:杏野このみ
貴族でヤーマス卿の妻の役。
透真さんと同じく派手な格好が目を引きました。「~ザマス」口調が少し観客の笑いを誘っていたのが良かったです。
杏野さんは雪組でずっと屋台骨として活躍してきた方です。
また1人雪組の顔だった方が退団するのは寂しく感じます。
ご卒業後もどうかご多幸な人生を歩む事を祈っております。
ウィリアム・ブランメル:諏訪さき
ボー・ブランメルの父親の役。
絢爛な世界を知ってしまった男の悲惨さを見事に体現していました。諏訪さんも本当に役者だと言えます。
舞台上で時折、幽霊やゾンビみたいな動きをする時は不気味さを感じました。でも、そう感じたのは、現世っぽくないメイクをしていたからというのもある気がします。
難解な役を完璧に演じ切っていたと断言して良いでしょう。
ヘンリー・ピアポント:縣千
ボー・ブランメルの賭博仲間で旧知の友人の役。
少ない訳ではありませんが思った程、出番は多くなかったかなという気がします。
しかし、限られた場面の中でボー・ブランメルに対する期待や失望をありのままに表現していたと感じました。
ちょっとボー・ブランメルに対して冷たかったり、小馬鹿にしたりする態度を取っていますが、それもある意味人間的だと言えるでしょう。
リトル・ジョージ:愛陽みち
少年時代のボー・ブランメルの役。
抗えない運命に翻弄される理不尽さを、ダンスや演技で的確に表現をしていました。
諏訪さんと同じくやや不気味なメイクも目を引きましたね。同じ様なメイクをしていたのは単に回想とか幻影ではなくて、「我々の思いは同じなんだよ」という意味なのかな?と思ったりもしました。
キャロライン皇太子妃:音彩唯
プリンセス・オブ・ウェールズの役。
出番は凄い多いという訳では無いですが、充分に印象に残りました。
妃としての貫禄がありながらも、どこか可愛らしさもある雰囲気があったと思います。なので、登場した時は目を引きましたね。
それだけでなく、ソロの歌を聴けたのも嬉しかったです。輪郭がハッキリとした歌声が良いです。
プリンス・オブ・ウェールズにボー・ブランメルとハリエットの関係を伝える場面は不安を煽る様な言い方が印象的でした。
物語の展開を進める上で重要な役割を果たしたと言えます。
ロバート・ジェンキンソン:華世京
トーリー党員でリヴァプール伯爵の役。
もう本当に上手いです。単に役になりきっているだけでなく、台詞の言い方や間の取り方が見事なんですよね。それだけでなく、声に艶も段々と出て来ている気もするのです。
あぁ、本当に将来が楽しみな男役だと言えます。
デボンシァ公爵夫人:華純沙那
貴族で未亡人の役。
個人的には本作品の中で最も印象に残った役です。
声や態度に貫禄や風格を兼ね備えており、一言一言に重みがあった様に感じました。その為、舞台に適度な緊張感を与えていたのです。
ハリエットに森での出来事を言い寄る場面は背筋が凍りました(笑)。
華純さんも実力派ですが、正直「ここまで迫力を出せるのか!?」と驚いたのも事実。
本作品を経て、更に華純さんはパワーアップしたと断言して良いでしょう。
シャーロット・バリー:白綺華
キャロライン皇太子妃の女官の役。
歌は他の出演者と一緒に歌っていますが、台詞は多分無かった気がします。いや、あったかな? ちょっと忘れました(笑)。
しかしそれでも、充分に目を奪われました。何故か? 気品のある佇まいがとても良かったからです。立っているだけで絵になっていたと言って良いでしょう。
役者揃いだが・・・
本作に限らず雪組の作品って昔から安心して観られる気がします。それだけでなく、出演者も良いのです。最上級生で組長の奏乃はるとさんから新人まで、実力やビジュアルのバランスが他の組と比べて取れている様に感じます。
ですので、今回も雪組の手堅い芝居心により重厚な作品に仕上がったと断言して良いでしょう。本当に訳者揃いです。
ただ、本作品は主要なキャラ以外はその他大勢、もしくはそれに近い扱いだった印象を受けました。
作品的に致し方が無いのかもしれませんが、ちょっとばかり物足りなさを感じたのも事実。
とは言っても、決して観て損をする作品ではありません。雪組生の一致団結した舞台はしっかりと堪能出来ます。
私としては特に華純さんを観てほしい気持ちです。華純さんの演技力や舞台上での佇まいは必見と言っても良い程です。
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