皆様こんにちは、霜柱です。

日本の作家、玉岡かおるさんの『タカラジェンヌの太平洋戦争』(新潮新書)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。

感想

太平洋戦争前後の宝塚歌劇について書かれている

タイトル通りの内容です。
太平洋戦争が起きる前から戦後までの、宝塚歌劇について書かれています。

当時の日本はどこでもそうだったかもしれませんが、一言では語り尽くせない苦難の中を宝塚歌劇がどの様に生き抜いてきたのか? それを読めたのは本当に良かったです。

著者の玉岡さんがエピローグでも書いていましたが、この事を書くのはかなり大変だったご様子。戦争で資料が焼失した事もあると思いますが、今みたいに細かく記録を取ったりもしていなかったかもしれないので、本書が出たのは本当に凄いと言えます。

太平洋戦争を経験したタカラジェンヌや宝塚ファンへの取材

本書には太平洋戦争を経験した元タカラジェンヌやファンに取材しています。とても貴重な証言が載っていると言って良いでしょう。読んでいると「本当にこれが現実で起きたのか?」と感じます。

特に印象に残ったのは33期生の玉井浜子さんの話です。
宝塚に入る事は出来たけれど、戦争の悪化で劇場は海軍に接収され、その間は当然公演が出来ません。特に舞台に立てずに鉄工所で働いていた話は重く響きました。

戦後に宝塚の舞台に復帰しますが、品物や物資が不足していたので、ブラジャーを手作りしていたという話も驚きました。しかし、それでも舞台に立とうと必死に生きていたのが誌面上から伝わってきたのです。

また、玉井さんは復帰する事が出来ましたが、空襲や病気で亡くなったタカラジェンヌもいたとの事。

本当にこんな事はもう2度と起きてほしくないですね。

因みに私は本書で横澤英雄さんという宝塚歌劇の元演出家/元劇団理事を知りました。
その人の話も興味深かったです。

他に印象に残った事

本書を読んでいて「えっそうなの?」と思った事が他にもあるので、箇条書きで書いていきます。

  • 昔の宝塚音楽学校は家庭訪問があった。
  • 昭和13年の欧州公演は酷評だった。
  • 戦時中は芸名に「神」という字や宮家の名前を芸名に使えなかった時がある。
  • 『銃後の合唱』は非常に考えさせられる作品かも。

時代が今と全然違うので、驚く事が色々と載っていましたね。

簡単なまとめ

文体は読みやすくて分かりやすいです。しかし、書かれている事は非常に重要で貴重と言えます。特に太平洋戦争を経験したタカラジェンヌや宝塚ファンなどへの取材は、有益という言葉では足りない程、歴史的価値があると断言して良いでしょう。

現在は宝塚を観ようと思えば普通に観れますが、それは決して当たり前の事ではないのかもしれません。宝塚に限りませんが、普通に舞台を観られる事に感謝をしないといけないでしょう。

太平洋戦争前後の宝塚歌劇に興味がある人は、是非とも本書『タカラジェンヌの太平洋戦争』を読んでほしいと思います。

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ABOUT ME
霜柱
宝塚(全組観劇派)を観たり、読書(特にジャンルは決めず)をしたり、HR/HM(特にメロハー・メロスピ・シンフォニック)を聴いたり、スイーツ(特にパフェ)を食べる事が好き。これらを主に気儘なペースで記事にしています。 Xやインスタも気儘に投稿中。