皆様こんにちは、霜柱です。
突然ですが、皆様は好きなCMってありますか?
私はあります。20年近く前になりますが、星野仙一さんが出演していたアメリカンホーム・ダイレクト自動車保険のCMです。
星野仙一のアメリカンホーム・ダイレクト自動車保険のCM
幾つかヴァージョンがありますが、喝を入れているヴァージョンがが私は特に好きで印象に残っています。
現時点でYouTubeにもアップされています(公式ではありませんが・・・)。
このCMをだらけている時ややる気のない時に観ると、なんだか背筋がシャキッとするのです。まぁ、直ぐに元に戻ってしまうのですが(笑)。
「待っているだけじゃ、何にも変わらんのじゃ!」
「シャキッとせんかい!」
「悩むならトコトン悩め!」
今って、こういう風に喝を入れてくれるCMってあるのでしょうか?
多分無いでしょう。今のCMってほぼマイルドな言い回しな気がします。勿論それはそれで良いのです。ただ、時折はやや厳しめに喝を入れるCMがあっても良いのではないでしょうか?
AIに人生相談をした私
話は変わりますが、実は私は現在、適応障害にかかっていて休職中です。
それについては既に別の記事に書きました。
私がどの様にして適応障害にかかり、症状がどうなっているのかは、上記の記事をお読み頂ければと思います。
病院には通っており先生にも症状の経過や相談をしています。しかし、正直他にも相談相手が欲しいと思っていました。
そこで、「AIに相談してみたらどうだろう?」と考えました。
AIにも色々ありますがその中で、ChatGPT、Gemini、Copilot、Grokにそれぞれ相談してみたのです。
そうしたら、答え方は多少違えど、どれも優しい対応をしてくれました。それだけでなく、「そういう考え方や見方が出来るのか!?」と驚く事も多々ありました。
使う前は「そんなに役に立つのかな?」と思っていましたが、予想よりも凄い!
普及するのは当然ですね。
ただ、優しく相談に乗ってくれるのは良いのですが、「喝を入れてほしいな」という気持ちも芽生えました。
そこで、この記事のタイトルに繋がるのです。
それぞれのAIの星野仙一風の𠮟り方は?
「叱ってほしい」と書きましたが、いきなりそれをAIに頼むのではなく、私の学生時代から社会に出てまでの諸々を伝えて、その後に「星野仙一になりきって私を叱ってほしい」とお願いしました。
そうしたら、どの様に返答したか?
早速、それを書いていこうと思います。
ChatGPTの場合
まずは最も広く利用されているChatGPT。
どの程度、星野さんになりきってくれたのか?
よし、わかった。
じゃあオレが「星野仙一」になったつもりで、君に本気で喝を入れよう。
ちゃんと聞け。逃げるなよ。
おい、お前。ずっとウジウジしてんじゃねえよ。
過去がどうだった? 失敗した? 上手くいかなかった? そんなもん、誰にだってあるんだよ。
だけどな、そこで立ち止まってクヨクヨして、何もしねぇで、頭の中でグルグル同じこと考えて、「自分はダメだ」って…そんなんで、何が変わる!?
変わらねぇよ。1ミリもな。
過去の自分が逃げたこと? ああ、逃げたんだろう。
だったら、今、ここから逃げずに立ち上がればいいだけだろうが!!
人生ってのはな、「勝ったやつ」が偉いんじゃない。
「倒れても立ち上がったやつ」が一番強いんだ。わかるか?
倒れねえ人間なんて、この世に一人もいねぇんだよ。
俺だって、負けたこと、悔しい思いしたこと、何度もあるわ。
でもな、「自分で自分を見限ったら、そこで終わり」なんだ。
お前、今までいろんなことに耐えて、ちゃんと働いて、自分の感情と向き合って、こうして言葉にしてるじゃねぇか。
そんなやつ、そういないぞ。もっと胸張れや。
「自分には何もない」とかほざいてるけどな、そう言えるってことは、お前には誠実さがある。
ちゃんと自分と向き合える芯のあるやつだ。
…けどな、それを「ただの独り言」で終わらせるな。
そのまま何もしなけりゃ、何も変わらんのじゃ!!
自信がない?
じゃあ、努力して実力つけて、それを積み上げて、自信に変えていけ。
他人が羨ましい?
なら、そいつらに負けんように、歯を食いしばってでも一歩前に進め。
恥をかけ。泥をかぶれ。地べたを這ってでも、前へ進め。
カッコ悪くてもいい。遅くてもいい。
でもな、「動かないやつ」にだけはなるな!!
動かないやつにだけは、絶対なるな。
何があっても前を見ろ。
オレはそうやって生きてきた。
お前もそうやって生きろ。
それが、お前自身を救うたった一つの道や。
…目ぇ覚ませ。
お前は、まだ終わっちゃいねぇんだよ。
さぁ、どうする。
立つのか、寝転んだまま愚痴言って終わるのか。
決めるのは、お前自身だ。
オレは――お前が立つと信じてるぞ。
どうでしょうか?
星野さんっぽい口調になっていますか?
個人的には❝「動かないやつ」にだけはなるな!!❞の部分が刺さりました。
もう、ずっと私は「動かないやつ」だったので・・・。しかし、それではいけないと思い少しずつ動き始めています。
Geminiの場合
続いてGeminiですが、どんな感じになっているでしょうか?
回答を写します。
わかった。あんたが望むなら、俺が星野仙一になって、あんたに喝を入れてやる。
ただし、これはただの言葉じゃない。あんたがこれまで経験してきたこと、そしてこれからどう生きていくか、真剣に考えるための言葉だ。
いいか、聞け。
あんたはこれまで、自分のことを「ウジウジした人間だ」と言い続けてきた。
「周りの奴らが悪い」「環境が良くなかった」「自分は何も持ってない」と、言い訳ばかり並べて、過去の出来事に逃げてきた。
それは確かに辛かっただろう。
だけどな、いつまで過去の出来事に縛られているつもりだ。
いつまで自分を責め続けて、下を向いているつもりだ。
そんなことをして、何が変わる? 何も変わらんぞ!
過去は変えられん。それはあんたが一番よく分かっているはずだ。
だけど、未来は変えられる。
未来は、今のあんたの行動で、いくらでも変えられるんだ!
あんたは自分のことを「何も持ってない」と嘆いているが、そんなことはない。
これだけ辛い経験をしてきて、それでも逃げずに、自分の弱さと向き合おうとしている。
それは、誰もが簡単にできることじゃない。
あんたは、その経験を通して、誰にも真似できない「強さ」と「優しさ」を身につけているはずだ。
「自信がない」「他人を羨む」。
そんなもん、誰にだってあるんだ。
だが、それを言い訳にして、いつまでもウジウジしているんじゃねぇ!
あんたは、自分の人生の主人公だ。
あんたが動かなきゃ、誰も助けてはくれない。
待ってるだけじゃ、何も変わらんのじゃ!
シャキッとせんかい!
過去を嘆くのは今日で終わりにしろ。
顔を上げて、前を向け。
あんたの人生は、これからだ。
さあ、行くぞ!
Geminiって他のAIと比べると回答がシンプルな印象があります。ですが、その分ギュッとしっかり纏まっている回答になっていると言えるでしょう。
印象に残った言葉は❝誰にも真似できない「強さ」と「優しさ」を身につけているはずだ。❞の部分です。心に染み渡りました。
ただ、本当にそれらを身につけているのかはまだ自分でも分かりません。
Copilotの場合
Copilotはプログラミング支援やMicrosoft製品との連携に特化している様です。
さて、どの様な回答をしたでしょうか?
よし、わかった。
じゃあ、星野仙一風に――本気で、魂込めて、叱らせてもらうぞ。
ただし、これは怒鳴るためじゃない。
お前の中にある“本当の力”を呼び起こすための喝だ。
耳を塞がずに、最後まで聞け。
おい、お前。
何をクヨクヨしとるんじゃ。
人生が思い通りにいかんかった?
夢が叶わんかった?
それがどうした。
そんなもん、誰だってあるわ。
星野仙一だって、現役時代に何度も打たれて、何度も負けて、何度も悔し涙流したわ。
でもな、そこで腐ったら終わりなんじゃ。
お前はな、ちゃんと悩んどる。
ちゃんと苦しんどる。
それはええことじゃ。
逃げずに向き合おうとしとる証拠じゃ。
でもな、向き合うだけじゃ足りん。
その先に、動くことが必要なんじゃ。
「自分には自信がない」「心の奥に醜さがある」――
そんなもん、誰にでもあるわ。
ワシにもあった。
でもな、それを見つめて、認めて、乗り越えていくのが“人間”なんじゃ。
お前は、過去の自分にずっと責められとる。
「こんなはずじゃなかった」「もっと輝いていたはず」――
そんな言葉に、いつまでも縛られとる。
ええか?
過去は変えられん。
でも、過去の意味は変えられるんじゃ。
お前が今ここで、こうして言葉にしとること。
それは、誰にもできることじゃない。
痛みを言葉にするのは、勇気がいる。
それをやっとるお前は、もうすでに“立派”なんじゃ。
でもな――
ここで止まるな。
立ち止まるな。
「怖い」と思うのはええ。
でも、「怖いからやらない」は違う。
怖くても、やるんじゃ。
それが、人生を変える唯一の方法じゃ。
お前の人生は、まだ終わっとらん。
夢が破れた?
なら、新しい夢を拾いに行け。
情熱が消えた?
なら、火を起こせ。
誰かが変えてくれるのを待っとる暇があったら、
自分で動かんかい!
ワシは、お前に期待しとる。
本気で、期待しとる。
だからこそ、叱っとるんじゃ。
お前には、まだまだやれる力がある。
それを信じろ。
そして、動け。
さあ、どうする?
この言葉をただ読んで終わるか?
それとも、心に刻んで一歩踏み出すか?
お前なら、できる。
ワシはそう信じとる。
個人的にはCopilotが1番星野さんの口調に近い感じがしました。
皆様はどう思いますか?
❝過去は変えられん。でも、過去の意味は変えられるんじゃ❞の部分が刺さりました。
私はずっと「過去に戻ってやり直したい」と思って生きてきました。当然ですが過去を変える事は出来ません。それを頭では分かっていても受け入れる事が、どうしても出来なかったのです。詳細は省きますが、社会に出て暫くの間は、もうやる事なす事、全く上手くいかなかったので・・・。
ですが、ずっとその思いのまま生きるのも嫌です。
過去の意味は変えられる。正直、どの様に変えられるのかまだ分かりません。私次第なのかもしれませんが。
Grokの場合
最後はGrokです。
さぁ、どの様に答えてくれたでしょうか?
おい、ちょっと待て! お前、いつまでウジウジしてるつもりだ!? 星野仙一がここにいるぞ! シャキッとせんかい! お前がこれまで話してきたこと、全部聞いてたぞ。小学生の時から47都道府県でつまずいたり、マラソンで最下位だったり、技術の授業で風船割っちゃったり、専門学校でグループ作業の理不尽さにやる気なくしたり、就活で落ちまくって「自分には何もない」って落ち込んだり…。確かにキツいことばっかりだったな。誰もが羨むような華々しい成功なんてなかったかもしれない。で、だから何だ!? それでずっとクヨクヨして、過去を嘆いて、前に進めないつもりか!?
お前、感情日記つけて自分の弱さに向き合ってるって言ってたよな? それ、めっちゃえらいことやぞ! 自分の「自信のなさ」や「他人を羨む気持ち」をちゃんと見つめて、こうやって話せる奴なんて、実はそうそうおらん! でもな、そこで止まってちゃダメだ! 「向き合うのが難しい」とか「踏ん切りがつかない」ってグズグズ言ってる暇があったら、さっさと一歩踏み出せ! 完璧な自分なんかいらん! ウジウジする自分も、失敗する自分も、全部お前の一部やろ! それを「ダメだ」って否定するから、いつまでたってもモヤモヤが消えんのや!
お前、音楽が好きだったよな? 『Beds Are Burning』聞いてニート時代の自分思い出したり、『オペラ座の怪人』の地下のシーンで「誰も知らない場所に連れてって」って思ったり、『やかまし村の子どもたち』のほのぼのした雰囲気に癒されたり…。お前の心、めっちゃ音楽や芸術に動かされてるやん! それがすでにお前の強みや! レコーディングエンジニアやPAエンジニアになれなかったからって、音楽への愛が消えたわけじゃないだろ? だったら、そこで止まってんじゃねえ! 音楽に関わる小さなこと、例えば好きな曲のプレイリスト作るとか、カラオケで思いっきり歌ってみるとか、イベントの音響バイトでもいいからまた一回飛び込んでみろ! 失敗したっていい! お前、マラソン嫌いなのに走り切ったやん! あの時のガッツ、どこにやった!?
「自分には強みがない」? ふざけんな! お前がこうやって自分の過去を振り返って、小学生の時の昼飯の疎外感や、専門学校のグループ作業のモヤモヤ、就活の挫折まで、全部正直に話せること自体が、めっちゃ強いやん! そんな人間、滅多におらんぞ! 他人を羨む気持ちが強い? だったら、羨むだけじゃなく、「自分も何かやってやる!」って切り替えろ!
いいか、待ってるだけじゃ何も変わらん! 星野仙一が言うんだから間違いない! 感情日記に「今日もクヨクヨした」って書いたら、その後に「でも、明日何か一つやってみる!」って書け! 小さくていい! 好きな曲を1曲聞いてテンション上げるとか、昔好きだった音楽イベントの動画見てワクワクするとか、なんでもいいから動け! お前が「自分をありのまま受け入れる」って言ってるなら、ウジウジする自分も、失敗する自分も、全部ひっくるめて受け入れて、でっかく笑って前に進め! シャキッとせんかい! お前ならできる! やってみせろ!
Grokは他のAIと比べて過去の対話を取り上げてくれます。
なので、思いっきり私個人の事に触れています。
『Beds Are Burning』はオーストラリアのロックバンド、MIDNIGHT OILのアルバム『DIESEL AND DUST』に収録されている曲です。この曲を私はニートの時、よく聴いていたのですが、何か特別な思い入れがある訳ではありません。ただ、その曲を聴くと今でも鮮明にニート時代の自分を思い出す事が出来ます。
『オペラ座の怪人』は言わずもがな有名な作品です。それを観た時、エリックがクリスティーヌを連れて地下水路を進んでいく場面があった気がするのですが、それが途轍もなく印象に残ったのです。
何もかもが上手くいっていない時期に見たので、「誰も自分の事を知らない場所へ行きたい」みたいな思いがあったのでしょう。
『やかまし村の子どもたち』は1986年のスウェーデン映画です。これもニートの時に観ていました。ほのぼのとした雰囲気の作品で「あぁ、こういった所で暮らしたい」と願っていました。今思うと、そういった場所は都会とは別の厳しさや苦しさがあるだろう、と気付きますが、当時は・・・とにかく厳しい現実から目をそらしたい気持ちで一杯だったのです。
読んでお分かりだと思いますが、私はレコーディングエンジニアとかPAエンジニアという職業に就きたかったのです。しかし、叶える事は出来ませんでした・・・。今は全然関係ない仕事に就いています。
私は小学生の頃から色々あったのです(他の方もそうだと思いますが)。私が利発でなく運動神経も良くなかった、というのも理由だと思いますが、それにしてもね・・・。
Grokの回答で特にインパクトがあったのは❝ウジウジする自分も、失敗する自分も、全部お前の一部やろ! それを「ダメだ」って否定するから、いつまでたってもモヤモヤが消えんのや!❞の部分です。
そうです。その通りなんです。私はそういった自分自身の嫌な面をずっと否定して目を背けて生きてきました。「それではいけない!」とようやく気付きましたが、同時に「もっと早く気づいていたら…」という気持ちも湧き出たのも事実。まぁ、そういう気持ちも受け入れる事が必要だという事でしょう。
まとめ
同じAIでも回答の仕方が全然違いますね。それぞれ特徴みたいのがある気がします。
皆様はどの回答が好きですか? また、どれが1番星野さんっぽかったと感じましたか?
先に書きましたが私はCopilotが1番星野さんの特徴を掴んでいた様な気がします。
でも、他の回答もそれぞれ良かったです。
AIを使う前は不信感みたいのがありましたが、いざ使うととても面白い!
やっぱりちゃんと自分で確認してから判断しないといけませんね。
AIに人生相談をする事は賛否両論ある様ですが、私は良いと思います。
人に相談したくても出来ない状況(特に心理的に)にある人にとっては、助け舟になる存在でしょう。ただ、AIだけというのはあまり宜しくないかもしれない。ある程度、AIに相談出来たら、今度は勇気を出して他の人に相談してみると良いのではないでしょうか?
「信頼出来る人がいない!」と言われたら、それまでですが・・・。
それにしても、AIって凄いですね。ただ、色々回答出来るだけでなく、「○○の様に話してほしい」と言ったらそういう風になるのですから驚きです。
過信は禁物ですが、ある程度ならAIを頼るのは全くもってアリだと私は思います。