皆様こんにちは、霜柱です。
星組トップ娘役、舞空瞳さんの後任が誰になるのか? ファンの間で話題になっていました。
8/23にようやく劇団側から正式に発表がありましたが・・・
舞空さんの後任は決めずに公演をするとの事です。
ファンの中には「もしかしたら不在になるのでは?」という声もありましたが、それが現実になりました。
トップ娘役が不在になるのはこれが初めてではありません。過去に何回もあります。
ですが、その度にそれに対しては賛否両論の意見が出ました。
今回は、トップ娘役が不在という事に対して、私がどう思っているのかを書いていこうと思います。
トップ娘役不在を経験したトップスター
トップ娘役を空席にする事は今回が初めてではありません。過去にも何回かありました。
ですので、まずはトップ娘役不在を経験した過去のトップスターを挙げて、軽く振り返っていきたいと思います。
彩輝直
2004年に月組のトップスターに就任した彩輝さん。最初の相手役は映美くららさんでした。しかし、彩輝さんのトップお披露目公演『飛鳥夕映え』『タカラヅカ絢爛II』で映美さんは退団。
その次の本公演『エリザベート』では相手役が不在、且つ彩輝さんの退団作品となります。エリザベートを演じたのは花組から月組に異動したばかりの瀬奈じゅんさんでした。
瀬奈さんのエリザベートは凛とした佇まいと美しさ、繊細な歌・演技が話題になりました。私はビデオでしか観ていないですが、もう圧倒されましたね。男役が演じているとは思えない程です。
彩輝さんの相手役不在は本公演では1作となりました。
瀬奈じゅん
彩輝直さんの後任となったのが瀬奈さんで、相手役は宙組から異動してきた彩乃かなみさんです。
このお2人で本公演5作品を上演しましたが、5作目となった『ME AND MY GIRL』で彩乃さんは退団。後任は設けずに月組はまたもやトップ娘役不在となります。
結果、瀬奈さんが退団されるまでトップ娘役不在の状態となり、それは本公演3作品という長さになりました。
先に書いてしまいますが、この時の月組のトップ娘役不在という状況は悪夢という他ありませんでした。
特に『エリザベート』を月組で再び公演した際ですが、エリザベート役は何と宙組の男役、凪七瑠海さんが演じたのです。これに関してはもう宝塚ファンからブーイングが沢山ありましたね。
その次の本公演『ラスト・プレイ』『Heat on Beat!』で瀬奈さんは退団しますが、娘役スターだった城咲あいさん、羽桜しずくさんも一緒に退団してしまいました。
私はこのお2人のどちらかが月組のトップ娘役になると思っていたので、彼女達の退団はもう凄いショックでした。
「何故トップ娘役を決めなかったのか!?」と15年経った今も思います。
音月桂
2010年に当時の雪組トップコンビ、水夏希さんと愛原実花さんが一緒に退団した後、雪組のトップスターに就任したのは音月さんですが、相手役は不在となりました。
音月さんの相手役を決めないと聞いた時、私の脳裏に月組の悪夢が蘇った事は言うまでもありません。
相手役不在のまま迎えた音月さんのトップお披露目公演は『ロミオとジュリエット』です。ジュリエットはダブルキャストとなり、演じたのは舞羽美海さんと夢華あみさんでした。
「このお2人のどちらかが雪組のトップ娘役になるのかな? それとも・・・」と不安な気持ちになりました。
しかし、この作品を終えた後の全国ツアー公演『黒い瞳』『ロック・オン!』で舞羽さんが無事に雪組のトップ娘役になりました。
ですので、結果的に音月さんの相手役不在は本公演では1作でしたが、「それなら最初から相手役を舞羽さんに決めれば良かったのに、どうしてそうしなかったのか?」と疑問にも思いましたね。
朝夏まなと
朝夏さんは2015年に宙組のトップスターに就任し、相手役は実咲凛音でした。このお2人で本公演4作品を務めましたが、『王妃の館-Château de la Reine-』『VIVA! FESTA!』を最後に実咲さんは退団。
この時期、宙組には伶美うららさんというとても美しい娘役スターがいました。その方が実咲さんの後任になるのかなと思いきや、まさかのトップ娘役不在。
その状態のまま、本公演『神々の土地』『クラシカル ビジュー』を公演します。この作品は朝夏さんの退団作ですが、同時に伶美さんの退団作にもなりました・・・。
この時も「何故、伶美さんを1作でも良いからトップ娘役にさせなかったのか!?」と疑問に思った事は言うまでもありません。
何故、トップ娘役不在という事が起きる?
そして、今回の星組の件。舞空さんの後任は決めずに公演をするとの事です。
宝塚歌劇団は今年、2024年で110周年を迎えましたが、その間にトップ娘役が不在だった事はそれと比べれば、ほんの短い時期かもしれないでしょう。
でも、それならつくづく思いますよ。
「何故、トップ娘役を決める事が出来ないのか?」と。
劇団側がそう決めたのか? それともトップスターが「私に合う人はいない」「私の相手役の後任は決められない」とか言って、不在になってしまったのか?
100歩譲って、良い娘役スターが全然いないのなら、まだ理解は出来ます。しかし今の星組には小桜ほのかさん、詩ちづるさんという娘役スターがいますし、他の組にも有望な娘役が沢山いるのです。
今回、礼真琴さんの相手役が不在になったのは多分、礼さんに合う娘役スターがいなかったからなのかもしれません。
でも、厳しい事を書きますが、「合う・合わない」ではなく、「合わせる!」べきだと私は思うのです。
そうしたら、意外にもマッチするかもしれないですし、舞空さんのコンビとはまた違う感じになる可能性だってあるのです。
ですが、不在を選んだ星組、というより劇団側。
個人的にはモヤモヤしかないですね。
トップ娘役は貴重な存在
宝塚に入団してトップスターやトップ娘役に就任出来るのは、本当にごく一握りの方です。殆どのタカラジェンヌはそれらになる事無く退団していきます。
ですので、この重要で貴重なトップ娘役という地位を不在にしてほしくないのです。
トップ娘役はトップスターに負けず劣らずの魅力がありますし、トップ娘役になる事で、その方がより輝くと私は思います。
「娘役スター」と言われている方々の中で、どのくらいがトップ娘役になろうと思っているかは分かりません。
ですが、トップ娘役と言う制度がある事によって、娘役スターのモチベーションや、良い意味での競争心が保たれている気はするのです。なのにトップ娘役を不在にしたら、やる気が削げたりする場合もあるのではないでしょうか?
「公演ごとに柔軟な配役を行って参ります」「様々な娘役がそれぞれの個性を発揮し、バリエーション豊かで魅力的な公演をお客様にお届けして参ります」と公式サイトには書いてありますが、過去のトップ娘役不在を観てきた私にとっては、「本当にそうなるのか?」と懐疑的な気持ちしかありません。
更に言うなら、トップ娘役不在はトップ娘役を軽んじている様にも、私には見受けられるのです。「トップスターがいれば、トップ娘役がいなくても公演は成り立つっしょ」と。
トップ娘役は娘役の鏡とも言える存在です。下級生の娘役は色々な上級生から学んでいると思いますが、やはりトップ娘役から教わるのは非常に貴重だと言えるでしょう。
トップ娘役が不在というのは、今後起きてほしくない事です。
私はトップ娘役不在に反対です。
トップ娘役が不在になるのは誰にとってもメリットは無いでしょうし、誰も幸せにもならないと私は感じますね。
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