冨原眞弓『ムーミン谷のひみつ』を読んだ感想

皆様こんにちは、霜柱です。
フランス哲学研究者/スウェーデン文学者の冨原眞弓さんが書いた『ムーミン谷のひみつ』(ちくま文庫)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
疑似人間っぽいかも
昔、ムーミンシリーズを読んだ時は、それに登場するキャラクターが皆、個性的で仲良くしている様に感じました。
これは多分間違ってはいないでしょう。
でも、よく読むと自分勝手だったり、相手の事を気にし過ぎたり、表面的な事しか言わない様なキャラが結構多い事に気付きます。大部分のキャラは何かしらのクセがある、と言って良いでしょう。
本書『ムーミン谷のひみつ』では、ムーミン谷のキャラを緻密に分析しているので、より「そういう事か!」と膝を打ったりもしました。
ですので、ムーミン谷にいるキャラって決して遠いファンタジーのフィクションではなく、むしろ現実の人間にかなり近い存在と言えます。疑似人間と言っても良いのではないでしょうか?
それ程、人間臭さがあると思ったのです。
特に人間っぽいキャラ
ムーミンシリーズには個性的なキャラが沢山いますが、その中でも現実にいそうなのはまず、うみうまでしょう。
うみうまっていつも2人で1人みたいな存在です。うみうまにとって関心があるのは、自分(と相方のうみうま)だけであり、他の相手に対しては無関心です。でも、自分が褒められた時だけは反応する・・・。
「自分さえ良ければいい」という人間を上手く表現したキャラと言えます。
じゃこうねずみや教授みたい性格のキャラも現実に結構いそうです。
口先だけ達者だったり知識が豊富であっても、ただそれだけであって実行が伴わない。
「こういうキャラ、実際にいるいる~」と言いたくなる存在だと言えますね。
ムーミンパパって優しそうなイメージがありましたが、案外子供っぽかったりします。まあ、それがある事によって親近感が出るのかもしれませんが。
他にはスニフ、フィリフヨンカとかも印象的でしたね。
簡単なまとめ
ムーミン谷って決して理想郷ではなく、それどころか現実の不安、不穏、不条理などが結構あるんですよね。でも、それらを読者に見せつけるのではなく、さりげなく、しかし巧みに描写しているのです。
登場するキャラも問題を抱えたのが多い。
でも、憎めない存在でもあります。
本書でのキャラについての詳しい説明を読むと、よりそのキャラに親近感が湧くかもしれません。
更にムーミンシリーズの本を深く読めたり、別の目線から見る事が出来ると感じました。
ムーミン谷のキャラが好きな人は読んでみてはいかがでしょうか?
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