岩崎武雄『哲学のすすめ』を読んだ感想

皆様こんにちは、霜柱です。
日本の哲学者、岩崎武雄さんの『哲学のすすめ』(講談社現代新書)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
哲学というと難しく感じるが・・・
哲学というとどうも専門的で難しく、答えが直ぐに出せない学問に感じます。答えがあるのか無いのか? それで頭を悩ます事があるでしょう。
ですが、哲学を価値観・人生観・世界観などの言葉に置き換えたらどうでしょうか? 完全にイコールではないでしょうけれどそれらに近いと思います。
そう考えると、哲学は決して机上の学問ではなく実生活に活かせる学問だと言えるのでないでしょうか?
とは言っても、フィジカル的な物ではなく、また他の学問の様に変化が目に見えて分かる訳でもない。その為、難しく感じてしまう気がします。
それに即応性があるとも言えないので、「そんな事に時間を費やして意味があるのか?」と感じてしまう人が出てしまうのも致し方ないのでしょう。
それでも、哲学って身近な気がしました。身近だからこそ一筋縄ではいかない、身近だからこそ時間をかけて考えない、とも言える気がしますが・・・。
本書の内容
本書に掲載されている内容を一部書くと、
- 「いかにあるか」と「いかにあるべきか」の違い
- ブルーノとガリレイの地動説に対する考えの違い
- 原理的な価値判断
- 幸福と快楽
- ソクラテスの死に際
- 形而上学
分かる様なのもあれば、よく分からないのもあったというのが正直な所ですが、「分からない」と思いながらもそれをちゃんと自覚して自ら考えていくのが大事だと思います。
あと、哲学って科学・歴史学・社会学などの学問とバランスを取るのが、とても難しいなと感じました。
印象に残った言葉
本書で印象に残った言葉があるので、それを引用します。
われわれは学問のために人間を捨てるべきではありません。むしろ学問は人間のために存するのです。
一見、「当たり前じゃないか」と感じるでしょう。でも果たして本当にそうだと言えるでしょうか? 学問をするのは大事な事ですが、人間を捨てるまでいかなくても、学問の奴隷みたいになってしまっている人が案外多い気がします。
学問は自分の成長や人生を豊かにさせる為にあるのであって、それに強迫されていては本末転倒です。
とは言うものの、分かっていてもそれが上手く出来ないのも理解出来ます。
学問をしている人は、「学問は自分にとって一体どういう存在か?」を1度問うてみると良いかもしれません。
現在の哲学の立場は?
本書『哲学のすすめ』は1966年に刊行されました。しかし、著者の岩崎さんはまえがきで、
人々が受動的な態度にならされてしまって、自発的に「考える」ことをしないようになったのかも知れません。
と書いています。
この部分ですが、60年経った2026年も全くそのまま通じるではありませんか。いや、通じるどころか、ますます自分の頭で考える人が少なくなっている気がします。それも老若男女問わず、日本人だけでなく世界中がそうなっている気もします。
私の主観ですが、今の時代は哲学って隅に追いやられていると感じます。何でもかんでも即効性を人々が求めるので・・・。
もしかしたら、それもある意味哲学の変化とも言えるでしょう。
即効的な哲学が、今の時代の哲学なのかもしれません。でも、そうなると画一化が進んでいく様な・・・。
簡単なまとめ
本書には人間にとって哲学が何なのか? どういった役割があるのか? 他の学問との関わりや違いなどが載っています。
哲学は一見難しい。それは確かにそうですが、決して遠い学問ではなくむしろ身近な学問だという事を、本書を読んで知れました。
本書を読めば、直ぐに哲学が分かる訳ではありません。でも、分からないからこそ面白いとも言えます。
「哲学って何だろう?」と思っている人はまず本書『哲学のすすめ』を読んで、興味が湧いたら他の哲学書を読むと良いかもしれません。
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