公演の感想 PR

宙組公演『Capricciosa(カプリチョーザ)!!-心のままに-』感想

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皆様こんにちは、霜柱です。

私はこの間、宙組公演『HiGH&LOW-THE PREQUEL-』の感想を書きました。

今回はファッシーノ・モストラーレ『Capricciosa(カプリチョーザ)!!-心のままに-』(作・演出:藤井大介)の感想を書いていきます。

全体の感想

今作は最初から最後まで一貫としてイタリアを基調とした作品となっていました。

出だしのチョンパからもう惹き込まれましたね。主題歌は爽やかなラテン調の曲でノリも良く、一緒に歌いたくなる様な歌でした。

どの場面もしっかりと纏まりがあり、ダレたり間延びしたりする事はありませんでした。

藤井先生は以前星組で『Gran Cantante!!』というスペインを基調としたショーを作りました。ただ、個人的な意見ですが、その作品は私にとっては良くも悪くもないという作品でした。

ですが、今作は何回も観たくなる様な中毒性や見応えのある楽しい作品になっています。もし、劇の『HiGH&LOW-THE PREQUEL-』がイマイチに感じたとしても、このショーは「観て良かった!」となると思います。

叶うならまた観に行きたいですね。

場面ごとの感想

第1章 復活祭 Pasqua

先に書きましたが、この場面はチョンパで始まります。
照明が一斉に点くと、銀橋には男役と娘役がズラーっと並んでいました。チョンパは何回観ても圧巻ですし、心をワクワクさせます

銀橋の中心にいるのは芹香斗亜さんで、深緑のスーツを着ており、他の方々は赤の衣装でした。また、男役はサングラスをかけていました。

ただでさえ、チョンパの出だしで心が弾んでいるのに、男役はサングラスまでかけてキメているのですよ。興奮しない訳がありません

もう、この時点でツカミはバッチリだと確信しました。

その後、舞台の後方で真風涼帆さんと潤花さんが登場します。真風さんは白いスーツ、潤さんは深緑のドレスです。
ちょっと色気のあるポーズのさんが印象に残りました。

その後、主題歌が始まり舞台は盛り上がっていきます。
先に書きましたが、この主題歌はとてもノリが良く一緒に口ずさんだり、音楽に合わせて踊りたくなってしまう様な曲です。

どの様な事にも言えるのかもしれませんが、やはりショーは出だしが大事ですね。

第2章 恋の町ナポリ

この場面はさんと芹香さんが軸になっている場面です。

さんが「La pioggia」という曲を歌いますが、この曲は雪組公演『双曲線上のカルテ』でも使用されていました。
この曲もノリが良く印象に残るメロディーなので、観ていて楽しいと同時に、何故か懐かしさも感じました

ちょっと哀愁が入っている曲なのかもしれませんね。

観劇後に原曲を初めて聴きましたが、当然原曲も良いですね。1969年に発表された曲です。

第3章 水の都ヴェネツィア

ゴンドラに乗った桜木みなとさんと瑠風輝さんが最初に登場します。この時、瑠風さんはソロで歌っており、朗々と且つハッキリした歌声に聴き惚れていました。

その後、真風さんが登場します。

実はこの場面で桜木さんは女役に扮しています。
白いドレスを着ていて、青みがかったロングヘアーです。

とても綺麗だった・・・と言いたい所ですが、正直いかにも「男役が演じています!」という雰囲気がだだ洩れだったので、女性っぽくはあまり観えませんでした。

でも、ふとした時の目が色っぽかったのは良かったです。

全体的に青を基調とした色合いになっていて幻想的でした。また、ベートーヴェンの「エリーゼのために」がアレンジして使われていたのもポイントですね。

第4章 花の都フィレンツェ

最初は紫藤りゅうさん、留依蒔世さん、鷹翔千空さんがそれぞれ娘役を率いて歌います。
この場面では留依さんのオペラ歌手並みの迫力ある歌声に圧倒されました。

その後、男役と娘役、どちらも舞台上に沢山登場し再び盛り上がりました。

第5章 芸術の都ミラノ

この場面は芝居チックな場面で、オペラの劇場の様なセットが特徴です。
桜木さんのソロを中心に進行し始めます。どこかのオペラの作品を観ている様な気持ちになりました。

その間、さんと芹香さんは下手の席に座って舞台を観ています。その後真風さんが登場しし、桜木さん達が捌けた後、真風さん、さん、芹香さんの3人が優雅に踊ります。

やや不思議な場面でしたね。

第6章 官能の町ローマ

ロングコートを真風さんが着て、「Arrivederci Roma」という曲を銀橋で歌うのですが、この場面はまるで真風さんが退団するかのようでした。
勿論間違ってはいないのですが「この作品で辞める訳ではありませんよ、藤井先生!」とツッコみたくなる気持ちと同時に、やはり寂しさを覚え涙が出そうになりました。

更に真風さんだけでなく、寿つかささん、松風輝さんなども歌うので、もうこれは完全に真風さんを送り出そうとしている様にしか観えませんでした。

何も事情を知らない人は、この作品で真風さんが宝塚を退団するように観えたでしょう。

でも、どちらにしても心を揺さぶられた事は、隠しようもない事実です。

因みにこの「Arrivederci Roma」は「La pioggia」と同じく『双曲線上のカルテ』でも歌われていました。原曲はもっとゆったりした曲となっています。

第7章 カルネヴァレ謝肉祭

この場面で印象に残ったのは何よりも「ミ・アモーレ」という曲です。原曲は中森明菜さんが1985年に発表しています。

私は昔この曲を聴いた事があるので、懐かしい気持ちになりました。

最初は芹香さんが歌い、その後デュエットダンスでは天彩峰里さんが歌います。
芹香さんが歌うと男役の色気が出ますし、天彩さんが歌うとまた違った迫力が出ます

お2人の歌声でこの曲が聴けたのは嬉しかったですね。
という訳で、この場面ではどの様なダンスだったかは殆ど覚えていません(笑)。

「ミ・アモーレ」は人によっては中森明菜さんの原曲ではなく、片瀬那奈さんのカバーバージョンの方を知っているかもしれません。

私の中で今作『Capricciosa!!』は、藤井先生が手掛けた作品の中で上位に入ります。
観ているとイタリアに行きたくなる気分になりますね。

11/20の大千秋楽までどうか無事に完走が出来る事を祈っています。

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ABOUT ME
霜柱
神奈川県在住の30代。ハードロック/ヘヴィメタル(特にメロハー・メロスピ・メロパワ・シンフォニック)と宝塚(全組観劇派)が好きです。 ツイッターも行っており、気儘に呟いています。