皆様こんにちは、霜柱です。
先日、私は東京宝塚劇場にて雪組公演『ベルサイユのばら-フェルゼン編-』を観劇しました。

『ベルサイユのばら』は本公演では10年ぶりの再演です。ただ、同時に彩風咲奈さんの退団作でもあります。
どんな感じになっていたか? 感想を書いていこうと思います。
雪組公演デザート『栗むけば!!~ココアの荒野に~』の販売
公演の感想の前に、まずは『Café de Repos』で販売している公演デザートについて書きます。
現在は雪組公演『ベルサイユのばら-フェルゼン編-』に因んで、『栗むけば!!~ココアの荒野に~』(税込¥500)というデザートを販売しています。
このデザート名は、劇中で歌われる「愛の面影」の”振り向けば 心の荒野に”を文字っているのが分かりますね。

まずは栗を頂きました。
ゴロっとしており、ちょっと固めの食感でした。
ホイップクリームにはココアがかかっている為か、甘さは控えめで少しばかりほろ苦かったです。
シリアルは・・・普通の感じで特筆する事は無いです(笑)。
マスカルポーネホイップは程良い甘さでした。
イチジクゼリーは瑞々しかったですが、味は・・・正直よく覚えていません(笑)。
正直、過去の公演デザートと比べるとややインパクトに欠ける気がしました。
でも、味付けは全体的に上品で控えめだったので、そういったのを好む人には良いかもしれません。
〈THE 宝塚〉という作品
私は過去に『ベルサイユのばら』を観た事はありますが、やはり壮大な出だしの「序曲」を聴くと、一気に引き込まれますね。そこから「ごらんなさい ごらんなさい」への展開はもう鉄板と言って良いでしょう。
今回はフェルゼン編ですが、2013年に当時雪組トップスターだった壮一帆さん以来、11年ぶりの再演となります。
どちらも同じフェルゼン編ですが、大分演出は変わっています。
ただ、ここではどう違っていたかは書きません。
初めて『ベルサイユのばら』を観る人にとってはすんなりと楽しめると思いますし、過去の『ベルサイユのばら』を観ている人なら「あら、あの場面の台詞が変わっているわね」「この場面は以前のバージョンには無かった」「登場人物が少し違うわ」などと比べながら楽しむ事が出来るでしょう。
コアなファンならもしかすると「あの場面が今作には無くて、ちょっとガッカリ」というのがあったかもしれません。
ですが、オスカルとアンドレの今宵一夜の場面、バスティーユでのオスカル率いる衛兵隊や市民達の戦闘場面、フェルゼンが歌う「駆けろペガサスの如く」の場面、マリー・アントワネットがいる牢獄の場面などはちゃんとあります。
今作は1本物という大作ですが、内容自体は正直そんなに濃いという訳ではないです(主人公が身分違いの女性を好きになり、その人を助ける為に奮闘・・・という感じ)。
『ベルサイユのばら』は恐らく内容がどうたらこうたらではなく、舞台に立っている組子は勿論、衣装や装置などの美しさを観る為の作品かもしれませんね。
やっぱり何だかんだ言っても宝塚が好きな人なら『ベルサイユのばら』は観た方が良いと思います。1本物という理由もあるかもしれませんが、観終わった後、「宝塚を観たぞ!」という気持ちに強く浸れるのではないでしょうか?
個人的に印象に残った点
2幕目最初の群衆のダンス
『ベルサイユのばら』というと色鮮やかで綺麗な衣装や場面、美しい音楽を連想すると思いますが、この場面だけは完全に異質でした。
フランス市民達が王政や貴族達に対して蜂起し、それをダンスで表現しているのです。音楽もややロック調となっているので、より迫力が増して市民達が憤っている事が強く伝わってきました。
この場面を率いていたベルナール役の華世京さんですが、研5とは思えないもう堂々たる姿です。完全に上級生を圧倒していました。スター性があるだけでなく、ダンスもキビキビとしていて上手かったです。本当に華世さんて何者なんでしょうか(笑)?
ロザリー役の野々花ひまりさんも出ていました。ロザリーというと穏やかな印象がありますが、この場面では違いました。他の娘役もそうですが衣装が全然ロザリーっぽくないのです。振りの大きいダンスをしており、その姿はまさしく女戦士でしたね。
華世さんも野々花さんもかなり観客の目を引きつけ、この場面を強く印象付けたと言って良いでしょう。
フィナーレの彩風咲奈
フィナーレはロケットで始まります。真っ赤な衣装ですが、それが目に焼き付きました。
彩風さんはロケットの途中から登場しますが、そこからパレードになる前までずっと出ずっぱりです。ロケットの後、白い衣装に着替えて雪組生と踊ります。
夢白あやさんと朝美絢さんは水色っぽい衣装、他の雪組生は青色の衣裳でしたが、それらが舞台から観ていて統一感があって綺麗でした。
ずっと出ているのは大変だったかもしれませんが、彩風さんが幸せそうな表情をしていたのが良かったですね。
ちょっと変わったパレード
本公演の作品の場合はパレードがあるのですが、今作ではこれがいつもと違う演出だったのです。
通常、1番最後に降りてくるトップスターを出演者全員で迎えるのですが、彩風さんが降りてきた時は誰もいないのです! 皆ハケちゃっているのです。
誰もいない舞台の中、彩風さんは1人で「宝塚我が心の故郷」を歌います(←『ベルサイユのばら』でこれを歌うのもビックリですが)。
階段を降り終わった後、ハケていた他の出演者が登場しますが、登場場所が1階席なのです(全員ではありませんが)!
これはもう1階席の人にとってはもう天国の様で、かなり胸がドキドキしたでしょう。
ただ、1階席は良いかもしれませんが、 2階席はどうだったのか?
私は2階席で観劇しましたが、2階席には誰も来ませんでした(泣)。まぁそりゃあそうですよね。2階席まで来るのは大変でしょう。とは言っても、2階席はちょっと寂しい感じがしたのも事実です・・・。
後、パレードの際は観客が手拍子をしますが、今作では出演者が手拍子を要請してきます。これがショー/レビューだったら稀にあったりするので驚きはしませんが、まさか『ベルサイユのばら』でそれがあるとは思ってもいませんでした。
1階席にいた出演者は少ししてから舞台に戻り、そこからは通常と同じになり無事に閉幕しました。
インパクトのある役は娘役が多かった
今作を役柄や出演者のインパクトだけで観た時、個人的には娘役の方が印象に残る役が多かった気がします。
後日、〈役ごとの感想〉としても書こうとは思いますが、まず印象に残ったのは夢白あやさん。
登場した瞬間からもう目が釘付け! 美しすぎます! 惚れ惚れするとか心を射抜かれたとか、そんなレベルじゃありません。言葉に出来ないくらいです。過去に何人もの娘役がマリー・アントワネットを演じていますが、美しさならもう夢白さんが1番だと断言して良いでしょう(異論は認めます)。
美しいだけではありません。繊細な演技も心打たれました。特に牢獄での場面はアカデミー賞ものです。彩みちるさんもそうですが、夢白さんの演技には底知れない力があります。
ジャンヌ・バロワ・ド・ラ・モットを演じた音彩唯さんも強烈でした。
この役は他の役と比べると異質で、もう登場した瞬間から一癖も二癖もありそうな雰囲気が伝わってきたのです。毒々しい赤紫のドレスが目を引くだけでなく、ちょっと大仰な台詞回しがとても上手でした。
出番はそんなに多い訳ではありませんが、物凄いインパクトを残したと言って良いでしょう。音彩さんはこういった役も演じられる事も分かって嬉しかったですね。
モンゼット夫人を演じた万里柚美さんと、シッシーナ夫人を演じた杏野このみさんのやり取りも面白くて印象に残りました。
「オスカル様の方が美しい!」「いえ、フェルゼン様の方が美しい」みたいなアホなやり取りが客席に笑いを起こしていたので、舞台の緩急になっていたと思います。
役柄的にしょうがないのかもしれませんが、男役が演じた役はどれも「これでもかと言う程印象に残った!」みたいのは正直・・・。
その中でも特に良かったのはジェローデルを演じた諏訪さきさんです。
エキセントリックだったり個が強かった役ではありませんが、台詞を一語一語丁寧に喋っているのが伝わってきました。
勿論、先に書いた華世さんも良かったですよ。
以上が、私が『ベルサイユのばら-フェルゼン編-』を観た際の感想でした。
お読み頂き有難うございました。ブログ村に参加しています。
にほんブログ村