喜国雅彦『本棚探偵の冒険』を読んだ感想

皆様こんにちは、霜柱です。
日本の漫画家、喜国雅彦さんが書いたエッセイ『本棚探偵の冒険』(双葉文庫)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
笑いが止まらない濃厚な古本エッセイ
読んでいて本当に面白かったです。クスッと笑ってしまう所があれば、「ガハハハ!」と吹き出したくなる所もありました。
因みに、本書は文庫本で約450ページという厚さですが、当然ずっと古本についての事を書いています。最初から最後までその内容を書けるというのも凄いと感じました。
喜国さんの古本に対する熱意や拘りが、誌面上からドッカンドッカンと力強く伝わってきた程です。
面白いだけでなく、内容も濃いと断言して良いでしょう。
古本って確かに魅力的です。神保町の古本街とかって楽園でありながらも魔境と言えるかもしれません。
特に印象に残った話
どの話もとても面白かったですが、その中でも特に印象に残ったのを2つ挙げます。
まずは〈ポケミスマラソン〉の話です。
ポケミスとは早川書房が刊行しているハヤカワ・ポケット・ミステリの事です。
実際に買う訳ではなく、ただ見つけるだけですが、それでもポケミスはかなりの冊数があります。それを1日かけてどのくらい見つけられるか?という企画ですが・・・
これは半端な体力や根性では出来ないと言って良いでしょう。1日かけてあちこちの本屋を駆け巡るのですから、私だったら途中で諦めてしまうと思います。
ですので、この話は圧巻でした。喜国さんの強い意志と行動力に脱帽です。
〈もう一つの貼雑年譜(はりまぜねんぷ)〉も面白かったです。
みうらじゅんさんのスクラップブックについて載っていますが、その意欲に圧倒されました。2004年12月時点で168冊と言うとんでもない冊数・・・。
ですが、今は840冊を超えているらしい・・・。ここまで作れるのが凄すぎます。ご自身の人生をかけている様にすら感じました。
他にもまだまだ面白い話はありました。
デパートの古書市の話、アメリカで洋書の初版本を買う話、本棚を作る話、自分で本を入れる函を作る話、『底無沼』の話、無人島に持っていく本の話などなど・・・。
古本の世界に足を踏み入れた事が無い人が読んだら「こういう世界があるのか!」と驚く部分があると思います。
本書の登場人物も強烈
本書には著者以外の古本マニアも登場します。
山口雅也さん、京極夏彦さん、みうらじゅんさん、綾辻行人さん、二階堂黎人さんなどなどです。
中でも強烈だったのは彩古(さいこ)さんという人です。
この人の家は本だらけなのですが・・・、まあとにかく、「それ本当の話!?」と言いたくなる程のパンチ力がありました。
個人的な事だが・・・
本書の内容とあまり関係ありませんが、少し私自身の事を書かせて下さい。
私も実は昔、古本にハマっていた時期がありました。新刊書店やブックオフなどでは決して見つからないであろう本をゲットした時はとても嬉しく感じたものです。
ですが、正直に書くと今はそれを全然していません。
理由・・・と言うより言い訳に近いのですが簡単に書くと、お金とか時間とか場所とか、そう言った事によって、古本から今は遠ざかっている状態なのです。
ですので、喜国さんを始めとして本書に登場する古本好きの人達には、本当に感服します。私にはとても真似出来ません。
でも、本書を読んだら久しぶりの古書店に行ってみたくなりました。気が向いたらまた行ってみようかな・・・。
簡単なまとめ
古本にまつわる色々な話が載っており、読むと古本マニアや古本収集家の心理や、どういった人物なのか? そういった事がまあまあ分かる・・・かも。
そう言った事も含め、本書はとにかく古本が絡む面白い話が沢山載っています。どこを読んでも笑いを誘うだけでなく、古本の楽しさも伝わってきました。でも実際に集めようとしたら楽しさより、大変さの方が勝るのかもしれませんが・・・。
本書に登場する人達も変人ばかりです(勿論良い意味で)。
小難しかったり理屈っぽい事は載っていません。
「気軽に読める本を探している」「とにかく笑いたい」「古本の世界を知りたい」などと思っている人は、是非とも本書を読んで古本マニアの世界にどっぷりと浸かってほしいと思います。
お読み頂きありがとうございました。ブログ村に参加しています。![]()
にほんブログ村






