諸富祥彦『〈むなしさ〉の心理学 なぜ満たされないのか』を読んだ感想

皆様こんにちは、霜柱です。
日本の心理学者、諸富祥彦さんの『〈むなしさ〉の心理学 なぜ満たされないのか』(講談社現代新書)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
むなしさと真正面から向き合う事の大切さ
私も若い頃から「何の為に生きているのか?」「こんな事をして何になるのか?」と数え切れない程考え悩んでいました。正直、今でもそう思う時はありますが・・・。
だけど、自分を主体として考えていたら、いつまで経っても幸福は訪れないし、満足する事も無いだろう、と少しずつですがようやく気付き始めたかもしれません。
ただ、そこまでいくのはかなり難しい。自分の悩みにしっかりと向き合い、その原因が一体何なのか? それから目を背けずに追及して、醜い事もしっかりと受け止めないといけません。これを欠かしてはならないのです。
もし、これをやらずに目をそらしていたらその時は楽でも、後になってから更に苦しむのです。私自身、目の前の現実や悩みから逃げまくっていました、なので、そのツケが来た感じです。
むなしさと向き合うのは確かに辛いですが、それを怠っていたら自分が見えてきません。ただ、それをしようとする人は本当に少しずつですが、自分自身が変わったり、人生に対する見方に変化が出るのではないでしょうか。
表面上の快楽はその場しのぎにしかなりません。「悩む」という事はそれだけの感受性があるという事です。そうしたら次は、恐れずにそれに真正面から向き合い、あらゆる自分自身の面を受け入れていくのが大切だと思います。
頷く内容が多い
本書は1997年に刊行されましたが、2026年現在もほぼそのまま通用すると思います。
という事は、約30年経った今も、世の中の考え方や仕組み、人々のむなしさに対する姿勢などが変わっていない、という事になるのかもしれません。
学生のむなしさの例が載っていますが、本当に私も分かります。何だか私自身の事が載っている様に思えました(ただ、私の場合は、学生時代ではなく社会に出てからの方が一気にむなしさが溢れましたが)。
オウム真理教の事も載っていますが、これも決して過去の事ではないでしょう。
考え方の癖(ビリーフ)を変える
本書を読んで「そうか!」と思った事があります。それはビリーフです。私達の心には考え方の癖(ビリーフ)が一杯つまっているとの事です。
ですので諸富さんは、
悩んだり落ち込んでばかりいる状態から脱け出すには、自分がどんな「考え方の癖」を持っているのか、それを確かめればいい。そして自分を不幸にしているその「考え方の癖」を、自分を幸福にしてくれる「考え方の癖」に変えてしまえばいい。
と書いています。
このビリーフを含んだ〈第3章 むなしさと心の病理〉は参考になる事が多かったです。
アダルトチルドレンや共依存についても、興味深く感じました。
簡単なまとめ
人生に対してむなしさを感じている人は本書を読むと良いかもしれません。
むなしさを感じている人の例や、どういう時にむなしさを感じるのか? それに対処するにはどうしたら良いかなどがバランスよく書かれていると思います。
本書を読んですぐにむなしさが消える事は無いでしょう。ただ、解決の糸口にはなる気がします。特に考え方の癖(ビリーフ)を変える、というのが刺さりました。
とは言っても、自分のビリーフってそう簡単に変えられるものでもない気がします。なので、いきなり変えるのではなく、少しずつ「別の考え方は無いかな?」と探り探りやるのが良いかもしれません。
文体は読みやすくて分かりやすいです。
むなしさについて思う事がある人は、本書を読んでみてはいかがでしょうか?
お読み頂きありがとうございました。ブログ村に参加しています。![]()
にほんブログ村






