安斎育郎『霊はあるか 科学の視点から』を読んだ感想

皆様こんにちは、霜柱です。
日本の物理学者/工学博士、安斎育郎さんの『霊はあるか 科学の視点から』(ブルーバックス)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
人間と霊は切っても切れない関係かな
読み終わって思ったのは人間は霊を信じている/信じていないに関係なく、霊とは切っても切れない関係にあるんだな、という事です。
悪徳霊能商法に騙される人/騙す人、そこまでならなくても単に霊を気にする人や好奇心を持っている人は多くいるでしょう。
どういう理由であれ、人々は霊に振り回されているなとも感じました。
別の言い方をすれば、人間と霊ってある意味共存しているのかもしれません。霊の存在があやふやにも関わらず、霊の話題に事欠かなかったり、霊をエンターテインメント化して楽しんでいたりします。
これらが成立している事は、霊の存在を受け入れているとも言える気がします。
そんな私も「霊はいるか?」と聞かれたら、肯定も否定も出来ないが、何となくいる様な気がしないでもない、という非常に歯切れの悪い答えを言ってしまいますが・・・。
科学的知識や主体性を持つ事の大切さも説いている
本書はオカルト的に霊を取り上げている訳ではありません。霊の存在を科学的に問うているのです。「それが本当なら、何故あれはこうならないのか?」と色々、安斎さんが提起している事に「言われてみればそうだ!」と気付かされます。
ただ、その時はそう思ってもいざ自分がその立場になった時に、冷静に判断出来るかは別問題ですが・・・。
霊に限らず科学的知識を持つ事と、誰かに判断を委ねるのではなく主体的に生きる事の大切さを訴えているのが印象的でしたね。
人間というのは欲深で脆弱です。だからこそ、そういった面から目をそらさずに確固とした自分自身を持って生きなくてはいけないのでしょう。
他に思った諸々
本書には霊障や心霊に関する詐欺や騙しが主に載っています。他に思った事を箇条書きで書いていきます。
- 欲得ずくな生き方が詐欺のカモにされる事がある。
- パーミングはシンプルな方法だが、案外気付きにくいかも。
- こっくりさんは日本古来の占い方ではなく、15世紀以前にヨーロッパにあった。英語ではテーブル・ターニングなどと言う。
- マイケル・ファラデーや井上円了によるこっくりさんの解明は、論理的で「そうなのか!」と思った。
- 幽霊と発光バクテリアの話は面白い。
- アボガドロ数が出てくるとは思わなかった。久しぶりにその言葉を聞いた。
こんな感じでなかなか興味深い事が書かれていました。
あと、本書の〈コラム⑧ 人生、四つの大事〉は本当にその通りだと言えるでしょう。
昔も今も色々と惑わされる事が多いので、この様に考えて生きる事は案外難しいかもしれません。しかし、決して自分の人生の主体は自分だという事を忘れてはいけないです。
〈第二章 霊についての仏教各宗派の見解〉も、とても面白かったですね。
簡単なまとめ
本書を読む前は「霊に関する実験みたいなのが載っているのかな?」と思っていましたが、そうではありません。
既に起きた霊障や心霊の事件などを取り上げて分析している感じです。冷静な分析をして科学的な視点から書いているので、興味をそそられました。
また、少し人生論的な事も載っていますが、それも核心的で頷きたくなる内容でした。
オカルト/エキセントリック的な内容ではないので、読んで怖くなったりする事はないでしょう。
ですので、「霊を科学的に書いた本を読みたい」「霊に振り回されている人々について知りたい」と思っている人は本書を読むと参考になる部分が多々あると思います。
お読み頂きありがとうございました。ブログ村に参加しています。![]()
にほんブログ村






