高城剛『オーガニック革命』を読んだ感想

皆様こんにちは、霜柱です。
日本のライター/映像作家/DJ、高城剛(たかしろ つよし)さんが書いた『オーガニック革命』(集英社新書)を読みました。

今回はこの本を読んだ感想を書いていこうと思います。
感想
食生活の改善や充実を図る上でオーガニックは1つの選択肢かも
正直言うと、自分の口に入る食べ物がどの様な過程を経て、どの様な成分が入っているのか? 私はそれを考えた事がほぼありません。
「食べられれば良い。可能なら美味くて安いものだったら更に良いなぁ・・・」なんて事を考えている始末です。どうしようもないですね(笑)。
言葉だけならオーガニックは聞いた事があります。でも具体的な事は何も知りませんでした。せいぜい「お金持ちの意識高い系が食べているものでしょ?」くらいにしか思っていなかったです。
でも、本書を読んで決してそうではなく、もっと身近な存在だという事が分かりました。勿論いきなり全てオーガニックに変えるのは難しいですし、そこまでする必要は無いでしょう。
自分の気分次第で良いので、時々はオーガニックの食品に置き換えてみる事から始めても良いと思います。また、オーガニックに限らず「この食べ物/食品はどの様にして作られたのだろう?」とたまには考えてみるのも大事かもしれませんね。
オーガニックは特殊な人が選ぶ物ではなく、もっと密接な存在なのかもしれませんが、それが正しく伝わっていない様な・・・。そういう私も以前は偏見的な思い込みがありましたが、案外そういう風に思っている人は多いかもしれないです。
オーガニックは自身の食生活の改善を図ったり、より充実させる1つの方法と思えば、もっと気楽に出来るかもしれませんね。
ちょっとしたイギリスの経済史
本書はオーガニックに関する内容の本ですが、途中でイギリスの経済史的な事が載っています。主にサッチャー政権、トニー・ブレア政権の時の話です。
正直最初は「オーガニックと関係あるのか?」と感じていました。でも何故イギリスが今、オーガニック大国になったのか? そうなった経緯を語る上で重要だったと言えるでしょう。
チャールズ皇太子もオーガニック・ムーブメントの牽引役をしている様ですし。
それにしてもどこの国もそうだと思いますが、イギリスも色々な事が起きていたんだなぁ、と感じました。
出来たら他の国も・・・
本書に取り上げられている国は主にイギリスです。イギリスにどれ程オーガニックが浸透しているのか? それが分かります。しかし逆に日本はほぼ逆のような状況です。オーガニックが浸透しているとは言えない状況です。
本書は2010年に刊行されたので、2026年現在はどうなっているのか分かりませんが、多分そんなに変化は無いでしょう・・・。
イギリスと日本の対比は興味深かったですが、出来たら他のヨーロッパ諸国やアメリカ、韓国や中国、東南アジアなどではオーガニックが具体的にどう扱われ浸透しているのか? それが載っていたら、より興味深く感じたかもしれません。
印象に残った言葉
本書を読んで「全くその通りです」と言いたくなった印象的な言葉が幾つかあったので、その中から2つ引用させて頂きます。
時代や事象を自分の目で確かめ正しく考える人と、テレビやウェブでの情報収集を中心としている人との間に、埋めようのない情報格差が生まれはじめている、ということだ。
テレビとかウェブで情報を集めるのは確かに楽です。自分の家にいながら出来ます。でも、それが必ずしも正しいとは限りませんし、正しかったとしても既に古い、真実の一面しか映していないという可能性もあります。
自分の目や足を使って確認するのは、やはり画面上で見るのとは違いますからね。
ただ、気になったのは本はどうなのか? という事です。本だってテレビやウェブより良いとは限りません。それが書いていなかったので少し気になりました。
日本人は情報に対してあまりにも無防備すぎる。情報を多面的に分析したり、深く考えたりする能力が、著しく低下しているように思えてならない。(略)自分の行為がどんな意味を持ち、周りにどんな影響を与えるのか考察しようとしない。
これはもう完全に同意です。そうとした言いようがありません。情報に対してでなく普段の何気ない行動すらもろくに考えようとしない人が多いと思います。まぁ、私も人の事は言えないんですけどね(笑)。
老若男女を問わず、自分の頭で考える力がかなり衰退していると言わざるを得ないでしょう。「そんな事もいちいち指摘されないと分からないのか?」と言いたくなる事がしょっちゅうです。
勿論、ずっとそういう風にいるのは疲れるでしょう。「いつでもそうしろ!」なんて言う気はありません。
でも日常の些細な事で「こうしたら良いかも」「今までこうだったけど止めよう」とちょびっと考える事は出来る筈。
思考放棄の積み重ねがオーガニックに対する誤解を招いた、とも言える気がしないでもない・・・。
ただ、2026年現在は日本人だけでなく、他の国々の人も自分で考える力が衰退しているような気がします。
他には、世界がリキッド化(一極構造から多極構造になり、常に流動的な柔らかいブロックに向かう)している事も印象的でした。この傾向は更に強まっていくかもしれないですね。
簡単なまとめ
オーガニックを分かりやすく知るには本書が良いと思います。途中イギリスの経済史的な事が入りますが、イギリスが何故オーガニック大国になったかを考える上で外せないのでしょう。
日本人に対する警鐘も載っていたりしますが、それはまさにその通りとしか言いようがありません。厳しく書いている部分もありますが、そう書かないといけない程危うい状況にある、と私は解しました。
本書の内容は2010年時点のものなので、少し情報が古い可能性は無きにしも非ずですが、オーガニックについて分かりやすく知りたい人は、読んでみてはいかがでしょうか?
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