皆様こんにちは、霜柱です。
私は先日、東京宝塚劇場にて雪組公演『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル-Boiled Doyle on the Toil Trail-』『FROZEN HOLIDAY(フローズン・ホリデイ)-Snow Troupe 100th Anniversary-』を観劇して参りました。
今回は、Happy“NEW”Musical『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』(作・演出:生田大和)の感想を中心に書いていこうと思います。
雪組公演デザート『スノーファン おいで~コレイル?イル!イル!』の販売
公演の感想の前に、まずは『Café de Repos』で販売している公演デザートの感想を書きます。
今は雪組公演『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』『FROZEN HOLIDAY』に因んで、『スノーファン おいで~』コレイル?イル!イル!(税込¥500)というデザートが販売中です。
デザート名はいつも通り公演名を駄洒落っぽくしたものですが、それにしても毎度毎度よくこの様なネーミングを思いつきますね。
面白いデザート名ですが恐らく考えた人は、頭を抱えながら決めたでしょう。
さて、入っている具材ですがまずはストロベリーブラウニーです。
鮮やかな赤色が目に飛び込んできます。食感は程良く柔らかく、苺の味は優しめでした。
洋ナシは小さめですが、ほんのりした甘酸っぱさがポイントだと思います。
ホイップクリームやホワイトチョコムースは、調度良い甘さでした。
キャラメルプリンは甘めの味かと思っていましたが、そうではなくややほろ苦い味でした。しかし、変な甘さが残るより良かった気がします。
使用されていた具材の中では、このキャラメルプリンが1番美味しかったですね。
公演の感想
笑える場面が多い
アーサー・コナン・ドイルやシャーロック・ホームズが登場すると聞いたので、最初はシリアス寄りの作品だと思っていました。
しかし、実際観劇してみるとシリアスさはほぼ無く、全編に渡って笑いが多く明るくて楽しい作品でした。
最近のコメディ作品だと花組公演『鴛鴦歌合戦』が思い浮かびます。この作品はとにかく笑いが多くてかなりドタバタでした。今回の雪組公演も『鴛鴦歌合戦』ほどではなかったですが、ドタバタさがあって面白かったです。
物語も結構ポンポンとスムーズに進むのも、ポイントが高かったと言えるでしょう。
コメディだが、それだけではない
笑いの多い作品と先に書きましたが、それだけではありません。
アーサーはシャーロック・ホームズが有名になるに連れて、苦しむ事になります。読者が求める作品と、アーサー自身が書きたい作品に乖離が出てくるのです。
その苦悩する姿を彩風咲奈さんは見事に表現しており、その場面は作品の中でスパイスになっていたとも言えるでしょう。
また、有名になったアーサーは自分の両親や妹達と一緒に住もうとします。しかし妹は来ますが、両親は来ません。母親は支援者と一緒に暮らそうとし、父親はアル中で施設に入っている状態です。
アーサーの父親(チャールズ・ドイル)役を演じたのは奏乃はるとさんです。
出番は少しですが、アル中にかかってしまった姿を表情・喋り方・動きなどで印象深く表現していました。
笑える場面だけでなく、上記の様なシリアスな場面もバランスよくあります。この様な場面がある事によって、緩急に富む作品になったと私は感じました。
ですので、コメディが苦手な方でも観られる作品になっていると思います。
夢白あやが特に面白い
登場人物はなかなかクセがあったり個性的な人が多いですが、私の中で1番印象に残ったのは夢白あやさんが演じたルイーザ・ドイルです。
ルイーザはアーサーの妻で、実際にいた人物です。
このルイーザはとにかく前向きでポジティブな性格なので、その場にいるだけで雰囲気が一気にパーッと華やいで明るくなりました。
アーサーに対しての言動がいちいち大袈裟な感じだったので、その都度笑いを起こしていましたね。
「洋物だから当然でしょ」と思われるかもしれませんが、夢白さんはまるでコメディ映画の女優の様に振舞っていました。言動だけでなく表情も本当に豊かです。
他に気付いたのは、話し方がまるで洋画の日本語吹き替えの声優の様な感じだったのです。もし目を瞑って聴いていたら、吹き替えの洋画と間違えるかもしれませんね。
夢白さんの演技がとても上手いという事は知っていましたが、トップ娘役になってから、それにより磨きがかかったと言えるでしょう。
後、もう1つ。
やっぱり、夢白さんて本当に美しいですね。
その場で立っているだけでも絵になります。もうメロメロになってしまいました。トップ娘役になった方々はどなたも魅力的ですが、美貌でここまで惹き付けるのはここ最近のトップ娘役では稀な気がします。
次回の本公演は『ベルサイユのばら-フェルゼン編-』です。何の役を演じるかはまだ決まってませんが、恐らくマリー・アントワネットでしょう。夢白さんが演じるマリー・アントワネットを早く観たいですね。
和希そら 大活躍
夢白さんが1番印象に残ったのは先に書いた通りですが、和希そらさんもとても印象に残りました。
和希さんが演じたのはハーバート・グリーンハウ・スミスというストランド・マガジン編集部の編集長の役です。
このハーバートはとても頑固な性格で妥協をしません。連載小説を載せようとしますが、どれもボツにしてしまいます。雑誌の売り上げも低迷するばかりで、他の編集部員からは顰蹙を買ってしまう始末。
しかし、アーサー・コナン・ドイルの書いたシャーロック・ホームズを世間に広めた功績者でもあります。
結構クセのある役でしたが、和希さんはこの役をとても楽しんで演じていた様に観えました。
それだけではありません。何よりも序盤から和希さんの歌が聴けるのです! 和希さんは3番手ですが、3番手にしては歌が多い印象を受けました。和希さんの歌はとても上手く心地が良かったです。「もっと聴きたい!」という気持ちになりましたね。
和希さんはもしかすると、この作品の裏の主役かもしれません。それ程印象が深かったのです。
ですので、雪組で非常に重要な存在である事は言うまでも無いでしょう。そんな和希さんですが今作を最後に宝塚をご卒業されます。
退団の発表を聞いた時は本当に驚きました。まだまだ活躍が出来、将来は雪組でトップスターになるであろうとファンなら思った筈。
和希さんが退団するのは雪組だけでなく、宝塚にとっても痛手と言って良いでしょう。
しかし、退団を決めたのは和希さん自身です。退団は本当に寂しいですが、ご卒業後もお幸せな人生を歩む事を祈っています。
拍手が異様に少ない・・・
今回観た際に他に気付いた事があります。
それは客席からの拍手がやけに少ない事です。
劇が始まる時と終わる時はちゃんと大きいのですが、それ以外の所では何だか異様に拍手が少なかったのです。
私見ですが雪組は他の組と比べて、拍手が小さめだったり少なめの傾向があります。逆に星組や花組はとても大きく、時には爆竹の様な大きさだったりするのです(笑)。
でも、今回は本当に大人しすぎるくらい拍手が少なかったので、それに驚いてしまいました。客席は満席にも関わらずなのに。
私が観た時、たまたま少なかっただけなのか?
それとも、やはり例の宙組の件が絡んでいて「雪組だから観には来たけど拍手はしないぞ」と、天邪鬼な気持ちを起こして拍手をしなかった人が多かったのか?
拍手の音は大きすぎても気になってはしまいますが、今回の様に小さすぎてもそれはそれで気になっていまいます。
考えても理由は分かりませんが、ここまで客席が大人しかったのはなかなか無い気がしましたね。
以上が『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』を観た際に、私が思った事です。
Happy“NEW”Musicalと題している様に、「観て良かった」という気持ちになれる作品です。
私は1回しか観られませんでしたが、もしもう1回観に行けるのなら、是非観に行きたいですね。
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