皆様こんにちは、霜柱です。
先日、私は東京宝塚劇場にて月組公演『Eternal Voice 消え残る想い』『Grande TAKARAZUKA 110!』を観劇しました。
前作の月組の本公演『フリューゲル-君がくれた翼-』『万華鏡百景色』は観る事が出来ませんでしたが、今作は観る事が出来てとても嬉しかったです。
ですので、今回はミュージカル・ロマン『Eternal Voice 消え残る想い』(作・演出:正塚晴彦)の感想を書いていこうと思います。
月組公演デザート『食べ終わっても食べたい エターナル・ダイス~溶け残る味~』の販売
公演の感想の前に、まずは『Café de Repos』で販売している公演デザートについて書きます。
今は月組公演『Eternal Voice 消え残る想い』に因んで、食べ終わっても食べたい『エターナル・ダイス』~溶け残る味~(税込¥500)というデザートが販売中です。
まずはホイップクリームを頂きました。調度良いクセの無い甘さです。
ビターショコラケーキは、予想よりもビターさはなかった気がします。食べやすい味でした。
オレンジピールは甘酸っぱい味でした。個人的にはオレンジというより柚子に近い気がしました。
アイリッシュコーヒープリンは結構しっかりした食感です。口の中に入れるとコーヒーのビターな味がふんわりと広がりました。アイリッシュさは・・・あるのか無いのかよく分かりませんでした(笑)。それ以前にアイリッシュってどんな味なの(笑)?
公演の感想
暗めの作品だが・・・
今作の演出は正塚晴彦先生なので、「明るい作品ではないな」と思っていましたが、確かにその通りでした。
音楽や舞台上の色合いもどちらかというと暗めな印象を受けました。派手さも無いです。ただ、ずっと暗めの雰囲気でいくのかと思いきやそうではなかったです。少しだけですが笑いの場面もありました。ストーリーを進めていく上でそれは必須ではなかったですが、非常に良いアクセントになっていたと思います。
とは言っても決してウキウキワクワクする様な作品ではないです。
ですので、「明るい気持ちになりたい」「楽しい気分になりたい」という人には、もしかすると向かないかもしれません。
今作はどうやら好き嫌いが分かれるらしいですが、予想していたよりも見応えがあり、面白くて私は良かったと思います。
正塚先生の作品の主人公は影を抱えていて、何かを背負いながら生きているキャラクターが多い気がしますが、それを描くのが上手いと感じますね。
後、これはもしかすると私だけかもしれませんが、何だか今作は1990年代後半~2000年代前半の宝塚っぽい雰囲気にも感じました。理由を問われても詳しくは説明出来ないのですが、何故かそう感じたのです。何故だろう?
あっさりした終わり方
メアリー・スチュアートの首飾りに関する事件が解決した後、ヴィクトリア女王から勲章と称号を与えられ、国の為に2人(月城かなとさんが演じるユリウスと海乃美月さんが演じるアデーラ)の能力を役立ててほしいと言われます。
それを承知した2人ですが、この2人が結ばれるのか否かはよく分からないまま終わりました。
ユリウスとアデーラはあくまでお互いの持つ能力を使って、メアリー・スチュアートの首飾りに関する事を終わらせる為に協力しただけで、それ以上の関係になる必要が無かったのかもしれません。
因みに、今作は月組トップコンビ、月城さんと海乃さんの退団公演です。
個人的にはこの作品に退団要素というのを全く感じませんでした。ですので、人によっては「これがトップコンビの退団作なの?」「2人に相応しくない」と思う可能性があります。
私もちょっとはそういう風に感じましたが、よく考えるとこれが1番良い終わり方なのかもしれません。月城さんと海乃さんはラブラブな作品よりも、結ばれるのか結ばれないのか分からない作品の方が合っている気がします。
正塚先生ももしかするとその辺りの事を分かっていて、そういう結末にしたのだと思います。というより正塚先生の作品は主人公とヒロインがラブラブに結ばれるのって少ない気がしますね。
でも、それが正塚先生の持ち味と言えるでしょう。
〈お芝居の月組〉は健在!
やはり月組生はお芝居が上手ですね。正塚先生の手腕もあるのかもしれませんが、例えちょっとの出番の役であっても、見事に心を込めて演じている様に観えました。
勿論、他の組の演技もとても良いですが、月組生の演技は他の組と一線を画している気がします。前に書いたか忘れましたが、月組生の演技はただ引き込むのではなく、本当にその時代に行った気持ちにさせてくれるのです。語弊のある言い方かもしれませんが、実体験したと錯覚させてくれる程の力があります。
ですので、今回も観ながらヴィクトリア女王統治下のイギリスに行っている気持ちになりました。
大袈裟に思うかもしれませんが、私はその様に感じたのです。
個人的に1番良かったのは彩みちるさんです。
一癖も二癖もある・・・いえ、十癖も二十癖もある様なキャラクターで、観ながらビックリ仰天しました。台詞を発する時、一言一言がもう「これでもか!」という程大袈裟で、インパクトが強すぎるキャラです。
ただ、その分体力の消費も半端ないと思います。私なら1回やっただけでダウンするでしょう(笑)。休演をしないで演じている彩さんを本当に凄く思います。
それだけではなく「彩さんは一体演技の引き出しがどのくらいあるのか!?」と圧倒させる程の怪演でした。もう見事という他ないです。この作品がもし映画なら間違いなく助演女優賞を受賞出来ると言って良いでしょう。
因みに、今作に限った事ではないですが、目が2つだけでは足りません。あと8つくらいあれば(←怖いよ、笑)、もっと色々な細かい所も観れたでしょう。
映画化しても面白そう
今作『Eternal Voice 消え残る想い』は正塚先生のオリジナル作品ですが、これを原作にして映画化しても面白い作品になる気がします。
物語はイギリス王室の事やカトリックとプロテスタントの相違が主軸ですが、超常現象の事も出てきたりと、ちょっとSFっぽい要素もあるのです。その辺りをもっと深めていったら興味深い作品になる気がします。
どこかの映画会社が映画化してくれないかな?
私は映画はあまり観ないので分からないのですが、もしかすると似た様な題材で既に映画にしているかもしれませんね・・・。
以上が『Eternal Voice 消え残る想い』を観劇した際の感想でした。
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