皆様こんにちは、霜柱です。
東京宝塚劇場で宙組公演『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』『Délicieux(デリシュー)!-甘美なる巴里-』を観劇してきました。
ここでは、ミュージカル『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』の感想を書いていきます。
面白かったけど・・・
感想の前に、私事で申し訳ないのですが、私は推理ものはあまり拝見致しません(小説・ドラマ・映画問わず)。
推理小説なら、アーサー・コナン・ドイル、アガサ・クリスティ、ジョン・ディクスン・カー、レイモンド・チャンドラーなどをそれぞれ数冊ずつ読んだ事はあります。
しかし、正直に申し上げるとどれも「う~ん・・・」という感想しかありません。「何故!?」と言われても困ります。どうしても肌に合わないのです。
ですので、この記事をお読みになる人は、私がやや「推理ものアレルギー」にかかっている事をご承知の上、お読み下さいませ(笑)。
さて、言わずもがな今作は『シャーロック・ホームズ』というタイトルの通り、推理ものです。舞台は1890年のロンドン。
真風涼帆さん演じるシャーロック・ホームズが、切り裂きジャックによる連続殺人事件の犯人を突き止め、解決しようとするストーリーです。しかし、観客にはもう犯人が芹香斗亜さん演じるジェームズ・モリアーティ教授という事がもう分かってしまっています。
その為、観客が「この人が犯人かしら? それともあの人かしら?」と推理を働かせる機会はありません。推理もの特有のハラハラ感はあまり無いと思いました。
街並みや衣装を観てみると、全体的には派手さはありません。瀬戸花まりさん演じるヴィクトリア女王が登場するゴールデン・ジュビリーの場面は、少し華やかでしたが、どちらかというと地味という印象を受けました。
ただ、予想していたよりは良かったです。展開はしっかりしていると思いましたし、何よりちょっと脱力した真風さんを観れたのが良かったです(笑)。
とはいえ特別に感動する様なストーリーではありません。面白かったのは事実ですが、やはり「う~ん」という気持ちがやや芽生えてしまいました。
もう1回観れば、新たな発見や面白さを見つける事が出来るのかもしれませんが、残念ながら私は1回しか観劇出来ませんでした(泣)。
良かった点
観劇した際に、個人的に良かった所をピックアップして書いていきます。
ちょっとコミカルな真風さん
切り裂きジャックの事件についての進展が無く、他の事件も暫く起きていない事に対して「退屈だ~!」と言って、腕や足をだらっとして脱力している場面があります。長い腕や足をだらっとしているその場面は笑いを誘いました。真風さんはだらっとした姿も格好良いという事ですね(笑)。
最後の方の場面で、シャーロック・ホームズは墓掘人に扮しています。しかし潤花さん演じるアイリーン・アドラーはホームズだと見抜きます。
「こんにちは、シャーロック・ホームズさん」と声をかけられたホームズは、「何を言ってるんでしゅか? 私はシャーロック・ホームズでありましぇん」(←うろ覚えですが、この様な台詞でした)と舌足らずな口調で、うろたえながら返答します。
ちょっと可愛らしい真風さんで、この場面も観客の笑いを誘っていました。
ホームズとモリアーティの緊迫感があるやりとりの場面
ホームズがモリアーティを訪ねて、やりとりをする場面があります。
2人共、丁寧な口調でやりとりをします。しかし表面には出ていなくても、今にもお互いに飛び掛からんとしそうな怖い雰囲気がありました。
ホームズとしては、今ここでモリアーティを捕まえたいのでしょうが、決定的な証拠がありません。
モリアーティとしては、出来るなら今ここでホームズを・・・という感じだったのでしょう。
真風さんと芹香さんの、優れた演技が観れたのが良かったです。
とても目立った紫藤りゅう
紫藤りゅうさんはモリアーティの兄を演じています。後日、役ごとの感想でも書く予定ですが、もう紫藤さんの存在感が半端ではなかったのです!
とは言っても、「私を見よ!」みたいにギラギラしたオーラを出している訳でもなければ、目立ちやすい役柄という訳でもありません。役柄としては地味です。
しかし、髭を付け、すらっとしたその端正で落ち着いた姿はとても素敵で、目を引きました。紫藤さんが登場している場面は、どうしても紫藤さんに目が行ってしまいます。
紫藤さんのファンでしたら、もう迷わず今作『シャーロック・ホームズ』を観に行くべきです。
先に書きましたが、私としては「面白かったけど、う~んという感じもした」というのが本音です。
しかし、宙組の新トップ娘役に潤さんが就任し、紫藤さんの存在感も大きくなってきた事により、宙組はより充実してきていると確信しました。
お読み頂き有難うございました。ブログ村に参加しています。
にほんブログ村