皆様こんにちは、霜柱です。
私はこの間、真琴つばささんの大劇場お披露目公演『EL DORADO』のビデオを見ました。
本当に壮大・豪華な作品で圧倒されます。曲も琴線を揺さぶる様なのが多く、名作である事は間違いありません。
映像でそう思うのですから、実際に生で観たら、その感激度は計り知れないでしょう。生で観た人が羨ましいです。
そういえば以前『EL DORADO』を柚香光さんと星風まどかさんのコンビで、再演してほしいという記事を書きました。しかし、『EL DORADO』のビデオを見ながら思ったのは「この作品、彩風咲奈さんと朝月希和さんのコンビでも出来るのでは?」と思ったのです。
という訳で、今回は雪組で『EL DORADO』を再演した場合の配役予想(妄想)を書いていきます。
※【注意!】今回の記事は、以前書いた「柚香光と星風まどかのコンビで『EL DORADO』の再演を希望」と、ほぼ同じ内容になっていますので、その辺りをご了承の上お読み下さい。
『EL DORADO』の内容
1530年ごろのスペイン、アンダルシア地方の古都グラナダ。15世紀末スペインに征服されたその地には、征服者スペイン人以外にもアラビア人やジプシーなどの被征服者たちが虐げられながら住んでいた。だが、そんな被征服者たちと分け隔てなく付き合うスペイン人もいた。スペイン無敵艦隊の将校イグナシオ・デ・ルシア大佐もそんなスペイン人の一人で、アラビア人の従者カシムや、ジプシーの頭ロドリーゴ、彼の娘ラウラ達と兄弟同様に付き合っていた。
そんなある日、グラナダの丘に建つアルハンブラ宮殿では、ヌエバ・エスパーニャの総督に就任したメンドーサ侯爵の歓迎パーティが行われていた。イグナシオは余興にとジプシーの一団と踊りを披露するが、メンドーサ侯爵はじめ一同はジプシーの出現に不快感を露骨に表す。征服した民も兄弟であり、彼らの才能を尊重すべきだと言うイグナシオと、インディオを見世物にした侯爵は真っ向から対立する。しかし、身分の違いはイグナシオの意見を簡単に消し去ってしまった。
イグナシオとラウラ達は見世物にされたインディオ、ウルバンバを助け出そうとするが、ラウラがメンドーサの息子アメリゴらに見つかってしまう。イグナシオに駆け寄ろうとしたラウラは、誤ってアメリゴを傷つける。ラウラに斬りかかるアメリゴ。イグナシオはラウラを庇ってアメリゴを刺殺してしまう。アメリゴの命を奪ってしまった罪に苦しむイグナシオ。密かにイグナシオを想うラウラやロドリーゴ達は、彼を慰めようとする。
罪人として追われるイグナシオ。メンドーサ侯爵は息子を殺された怒りに、イグナシオの家族を襲い処刑してしまう。悲しみに暮れ、自首しようとするイグナシオにロドリーゴとディエゴ中尉はスペインを逃れ、生きることを説く。スペイン脱出を決意する一行に、ウルバンバは争いも憎しみもない理想の帝国❝エル・ドラード❞を教える。
マラガの港では、ディエゴの造った偽の命令書を持って出発したイグナシオ一行の船に、黄金郷に一攫千金を夢見る軍人崩れの船員アロンソ、強欲な船長のドン・リカルド、船員のフェルナンド、トーレスなどがいた。❝エル・ドラード❞を目指しながらも目的を異にする一行は、開演を待つ役者のように感情を抑えていた。
そして2ヶ月後。漸く新大陸に漂着するが、そこは鬱蒼とした密林に囲まれていた。だが、イグナシオはウルバンバの笛の音に導かれ、ついに黄金郷への入り口にたどり着く。そこでイグナシオはインディオの娘レーニャと出会う。怯えるレーニャに優しく微笑みかけるイグナシオ。レーニャは、アクリャ(太陽神に身を捧げた乙女)と呼ばれる太陽神に仕える定めの娘で、異性と話すことも接することも禁じられていた。必死に問いかけるイグナシオだが、レーニャは掟ゆえに答えられない。もどかしい想いの二人。やがて、レーニャは姿を消してしまう。レーニャに心を奪われたイグナシオは彼女を追って、黄金郷へと足を踏み入れる。
黄金で満ちたその帝国は❝太陽の子❞と名乗る皇帝ワルパに治められていた。ワルパは太陽崇拝を民に義務づけ、5000人の妻を持っていた。ウルバンバを助けたことにより、イグナシオは客人として迎えられる。そこで、アクリャたちの中にレーニャを見つけたイグナシオは、禁じられた恋に落ちたことを知るのであった。
見つかれば死罪と知りつつもイグナシオはレーニャに会うためにアクリャの館へと忍び込む。掟を破りイグナシオの情熱に応えるレーニャ。歌と踊りによって、二人は心の中に互いの存在を刻み付けていた。だが、ワルパに見つかってしまい、帝国の掟を破ったイグナシオは国外追放を命じられる。イグナシオは、南米北東部の港に一行と共に停泊していたが、レーニャへの想いを断ち切れず、ラウラは恋の終焉を悟る。だが、イグナシオはラウラによって、レーニャへの愛を改めて確信し、❝エル・ドラード❞へ戻る決心を固めるのであった。
ビデオ『EL DORADO』解説書より引用
一方、アロンソは、黄金郷の存在を知り、仲間と❝エル・ドラード❞襲撃を企み、イグナシオの後をつける。ロドリーゴ、ラウラらのジプシーの一行もイグナシオを追うが、帝国兵士に捕らえられる。ワルパはイグナシオが戻ってきたことを知り、やむなく処刑の命令を出す。
再会したイグナシオとレーニャは、お互いの愛を確かめ合う。二人は捕らえられるが、愛に満たされた二人の心は晴れやかなものだった。
イグナシオは、彼が掟を守らなかったことを嘆くワルパに、掟より大切なのは愛という感情であり、神の子とて感情があるはずだと諭す。ワルパはいつしか芽生えていたラウラへの想いに気付き、ラウラを優しく抱き締めるのであった。だが、その時アロンソ達が帝国を襲ってくる。鉄の兵器の前に兵士は苦戦するが、アロンソらはイグナシオの策に陥り、捕らわれる。イグナシオと和解したワルパは妻達を解放し、愛を妨げるどんな掟ももはや存在しないと宣言する。しかし喜びもつかの間、実はメンドーサのスパイであったディエゴが、スペイン軍が夜明けと共に襲撃してくることを打ち明ける。覚悟を決め、最後の時間を過ごす恋人たち。やがて夜が明け、スペイン軍が攻めてくる。虐殺が行われ、ワルパはラウラを救おうとして殺されてしまう。
太陽の子を失った今、❝エル・ドラード❞には滅亡への道しか残されていないのだろうか……。
『EL DORADO』の主な登場人物
- イグナシオ・デ・ルシア(スペイン無敵艦隊の大佐)
- レーニャ(太陽神に仕える乙女)
- ワルパ(エル・ドラードの皇帝)
- アロンソ(軍人崩れの船員)
- ドン・ラファエル・メンドーサ(侯爵、ヌエバ・エスパーニャ王国総督)
- ロドリーゴ(ジプシーの頭、ラウラの父)
- ベルナルダ(酒場の女将)
- ロルカ(神父)
- コンチータ(ジプシー)
- アメリゴ・ラファエル(メンドーサ侯爵の息子)
- ドン・リカルド(船長)
- オクリョ(ワルパの妻)
- フェルナンド(船員)
- ウルバンバ(インディオ)
- トーレス(船員)
- ガルシア(ジプシー)
- ディエゴ(無敵艦隊中尉)
- カシム(イグナシオの従者)
- ラウラ(ジプシー、ロドリーゴの娘)
- エストレリャ(ラウラの娘、ロドリーゴの孫娘)
配役予想(という名の妄想)
※1997年に月組で上演された際、宝塚大劇場と東京宝塚劇場では配役が異なっていますが、ここでは宝塚大劇場の配役を書きました。
※雪組での配役を予想する際、以下の2つを条件にしました。
- 『CITY HUNTER』『Fire Fever!』で退団する沙月愛奈、橘幸、華蓮エミリ、星南のぞみ、汐聖風美、望月篤乃は除く
- 彩みちるは既に月組へ、和希そらは既に雪組へ異動したものとする
役名 | 1997年・月組 | 雪組(予想) |
イグナシオ・デ・ルシア大佐 | 真琴つばさ | 彩風咲奈 |
レーニャ | 風花舞 | 朝月希和 |
ワルパ | 姿月あさと | 朝美絢 |
アロンソ | 汐風幸 | 和希そら |
ドン・ラファエル・メンドーサ侯爵 | 未沙のえる | 紫門ゆりや |
ロドリーゴ | 汝鳥伶 | 奏乃はると |
ベルナルダ | 梨花ますみ | 千風カレン |
ロルカ神父 | 大峯麻友 | 透真かずき |
コンチータ | 夏河ゆら | 愛すみれ |
アメリゴ・ラファエル大佐 | 光樹すばる | 天月翼 |
ドン・リカルド | 真山葉瑠 | 真那春人 |
カパック | 越はるき | 桜路薫 |
オクリョ | 美原志帆 | 妃華ゆきの |
フェルナンド | 卯城薫 | 眞ノ宮るい |
アントニオ | 一紗まひろ | 久城あす |
ウルバンバ | 美郷真也 | 叶ゆうり |
トーレス | 嘉月絵理 | 星加梨杏 |
ガルシア | 祐輝薫 | 日和春磨 |
ワコ | 那津乃咲 | 杏野このみ |
ディエゴ中尉 | 樹里咲穂 | 縣千 |
ビンセント | 高翔みず希 | 麻斗海伶 |
カシム | 成瀬こうき | 綾凰華 |
ラウラ | 千紘れいか | 夢白あや |
エミリオ | 大空祐飛 | 諏訪さき |
ミゲール少尉 | 大鷹つばさ | 壮海はるま |
モルギアーナ | 檀れい | 羽織夕夏 |
イレーネ | 南城ひかり | 有栖妃華 |
ロメロ | 水夏希 | 彩海せら |
バルカ少尉 | 越乃リュウ | 真友月れあ |
チコ | 鳴海じゅん | 絢斗しおん |
ルナ | 水沢葉月 | 野々花ひまり |
ドミンゴ | 大和悠河 | 華世京 |
エストレリャ | 西條三恵 | 音彩唯 |
真琴さんが演じたイグナシオは格好良い役柄です。ただ、レーニャと初めて会った時は、コミカルになる場面があります。その部分も含めて、このイグナシオを彩風咲奈さんで観たいです。
レーニャは太陽神に仕える乙女です。風花舞さんはとても可愛らしく演じていました。朝月希和さんはどの様な役柄もこなせるので、この可愛らしい乙女の役もこなせると思います。既に朝月さんは研10を超えてますが問題無いでしょう。
エル・ドラードの皇帝で太陽神というワルパは、威厳のある役柄です。朝美絢さんは見た目だけでなく、声も魅力的なので、姿月あさとさんとはまた違うワルパを演じてくれるでしょう。
アロンソは悪役ではありませんが、最後の方の場面を除いてイグナシオと対立している役柄です。黄金をひたすら求める人物ですが、逆に言えば、自分に正直と言えるかもしれません。
この役もまた魅力的なので、和希そらさんで観たいです。
ドン・ラファエル・メンドーサ侯爵はイグナシオとは敵対しています。それだけでなく黄金を手に入れる為にエル・ドラードを滅ぼしてしまいます。メッチャ悪い奴ですね(笑)。
この憎たらしさもある役を、専科に異動した紫門ゆりやさんに演じてほしいです。『桜嵐記』で演じた高師直が、今までの紫門さんとは思えない程の役作りで、その演技力や声に圧倒されました。ですので、このメンドーサ侯爵を演じてくれたら、また違う紫門さんが観られる様な気がします。
ラウラの父親、ロドリーゴはすぐに奏乃はるとさんが思い浮かびました。1幕目の最初と2幕目の最後の方でソロを歌います。奏乃さんの歌声で聴きたいです。
ドン・リカルドを雪組で演じるなら、すぐに真那春人さんが思い浮かびました。アロンソと同じく黄金を求めています。強欲ですがコミカルさも持ち合わせている役柄です。
真那さんは少年からお爺さんまで幅広い役を演じる事が出来ます。是非この役を真那さんで観たいです。
ロドリーゴの娘、ラウラはイグナシオに恋しています。しかしその恋は叶いません・・・。ただ、後にワルパの5124番目(!)の妻になるのです(ワルパ、いくら何でも妻を持ちすぎでしょう(笑)。ちゃんと把握しているのかしら・・・)。
この役は準ヒロインです。もう夢白あやさんしかいません。演技力が求められる役柄です。私は観ていないのですが、『FLYING SAPA』で演じたイエレナは絶賛だったというではないですか! 間違いなく夢白さんなら演じられます。
しかし、ソロで歌う場面があるのですが、夢白さんは歌が「・・・」な感じの様です。何とか歌ってもらいましょう(笑)。
ラウラの娘、エストレリャは1幕目の最初と2幕目の最後の方にしか登場しません。しかしとても注目される役です。この役は雪組で注目されている音彩唯さんしかいないでしょう。
その他の配役は学年順に当てはめたり、「この人にはこの役が似合うかな?」と想像しながら決めていきました。
中には直感で決めた配役もありますが、そこはご了承下さいませ。
以前も書きましたが『EL DORADO』は1度も再演されていません。何故再演されないのでしょうか?
もしかしたら、お金の問題なのかもしれません(笑)。衣装代が結構かかっていそうな気がします。
しかし、先に書きましたが名作なので、生で観られなかったのが残念です。ただ、この頃はまだ宝塚を全く観ていなかったので、そういう運命だったと受け入れるしかありません(←大袈裟な、笑)。
『EL DORADO』はDVD/Blu-ray化していないので、ビデオで見るしかありません。
これ程の名作を埋もれさせるのは勿体ないです! 再演が難しいなら、DVD/Blu-ray化して再販してほしいです。
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