皆様こんにちは、霜柱です。
私は先日、東京宝塚劇場で星組公演『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』『JAGUAR BEAT-ジャガービート-』を観劇して参りました。
今回はメガファンタジー『JAGUAR BEAT-ジャガービート-』(作・演出:齋藤吉正)の感想を書いていきます。
とにかく突っ走る!
今作はとにかくノンストップで賑やかな作品です。
緩急なんてありません。「緩急? 何それ? 美味しいの?」というレベルです。99%が「急」と言っても過言ではないでしょう。
ですので、最初は良いのですが、段々とその賑やかさも単調に感じてしまい、途中で頭がボーっとしてきて、更に集中力が途中で切れました。ですので、どの場面がどの辺りにあったかなんて正直忘れてしまいました。ただ、皆様舞台上で色々踊ったり歌ったりしたことは覚えています(笑)。
どなたがお書きになったか忘れましたが、その方は「芝居(ディミトリ)の内容を忘れる程ぶっ飛んだショー」とお書きになりました。
私としてはそこまではいきませんでしたが、劇との落差はかなりありましたね。
劇を観てから今作『JAGUAR BEAT-ジャガービート-』を観たら、舞台の情報量があまりにも違うのでそれに良い意味でも悪い意味でも圧倒される事は間違いありません。
スタッフはいつもより大変だったのでは?
今作は所々で綺麗な映像が多く使われており、それに引き寄せられる時がありました。
ただ、今作の特徴は何よりも音響と照明がフル稼働していた事です。
音数はいつもよりも多く賑やかで、照明はギンギラギンだったのです(笑)。
まずオーケストラの団員は譜面を見た時、「えっ、何この音の数!?」と思ったでしょう。「こんなの演奏できるか!」と憤慨した方もいたのではないでしょうか(笑)?
しかし、それでも最終的に演奏が出来るのが、宝塚のオーケストラの素晴らしい所です。
音で言うなら音響スタッフもそうです。これほどの賑やかな沢山の音の数々を上手にミキシングして、スピーカーから流す、更に舞台に立っている星組のジェンヌ達の声も上手く調整しないといけません。
音声のバランスを取るのにかなり時間がかかったと思います。
そして、照明です。
宝塚に限らず舞台の照明は目に観える効果で、その照明の力により観客を未知の世界に引き込みます。
舞台が好きな方なら美しい照明に心を奪われた事はある筈です。
ただ、今回の照明は「派手!」の一言に尽きます。いつもより眩しくいつもより色鮮やか(人によってはけばけばしく感じたかも・・・)で、いつもより動きがあるのです。
私は舞台を観ながら、「この照明をプログラミングするのにどれだけ頭を抱えて、どれだけの時間を費やして、ここまで辿り着いたんだろう?」と思ってしまいました。
後、現在世界中で電気代の高騰が起きています。いつもより照明を使っているので、多分電気代は半端ではないでしょう。目玉が飛び出るぐらいの額になりそうです。ちゃんと払えるか心配(笑)。
舞台作品はどれもそうですが、沢山のスタッフによって支えられています。どれか1つが欠けたら舞台は成立しません。
舞台を支えて下さっているスタッフの皆様には本当に頭が上がりません。
改めて感謝の意を表明致します。
ロック調の曲が多いが・・・
ショー/レビューは華やかな舞台に注目しがちですが、私は音楽も重要視しています。
今作はロック調の曲が多いです。私はロック(特にハードロックとヘヴィメタル)が好きなので、音楽的にはとても気に入りました。
ただ、その様な音楽が多すぎる傾向があったので、ロック好きの私でも飽きが来ました。
という事はロックが好きでない人が聴いたらどうなるか?
恐らく、ただうるさいだけに感じるでしょう。
もう少し他のジャンルと音楽とバランスを取れば良かったかもしれません。
完全に好き嫌いが分かれる作品
今作は良い意味でも悪い意味でも宝塚っぽくないです。
宝塚ファンが観ても「何コレ・・・」と思うでしょうし、初めて宝塚を観た人でも「何コレ・・・」と感じてしまう方は多いと思います。
ただ、嵌まる人はとことん嵌まる作品に仕上がっているかもしれません。
残念ながら私はそうではありませんが・・・。
ただ、確実に言えるのは『間違いなく印象に残る作品』だという事です。それが良い印象でも悪い印象でも。
「何も印象に残らなかった」と言うのが、芸能の世界では1番最悪な評価だと私は思います。
どんな感想であれ、今作『JAGUAR BEAT-ジャガービート-』は観客の心の中に残った作品だという事は間違いないでしょう。
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